アルコールチェックは何mg/Lからアウト?基準値未満の数値と企業対応

アルコールチェックは何mg/Lからアウト?基準値未満の数値と企業対応

「アルコールチェックで0.05mg/Lが出ました。運転してもよいでしょうか」早朝・深夜や直行直帰時にこのような連絡を受け、その場で判断に迷う担当者もいるのではないでしょうか。


酒気帯び運転の数値基準は、呼気中アルコール濃度0.15mg/L以上です。ただし、0.15mg/L未満なら自動的に運転してよいわけではありません。道路交通法では、基準値未満であっても酒気を帯びた状態での運転は禁止されています。


また、2026年7月21日からは、呼気中アルコール濃度0.5mg/L以上が酒酔い運転の数値要件に追加されました。0.5mg/L未満でも、アルコールの影響で正常な運転ができないおそれがある状態であれば、酒酔い運転に該当する可能性があります。


この記事では、0.01mg/L、0.05mg/L、0.15mg/L、0.25mg/L、0.5mg/Lの違いと、数値が出た後に企業が取るべき対応を解説します。




目次

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    アルコールチェックの数値別早見表

    アルコールチェックでは、0.15mg/L未満でも、自動的に運転可能とは判断しないことが重要です。


    呼気中アルコール濃度・状態 現行法上の位置づけ 運転可否の考え方 企業の基本対応例
    0.00mg/L表示 使用機器上、アルコールが検出されていないことを示す表示 体内アルコールが完全にゼロである証明とは限らない 本人の状態と社内規程を確認して判断
    0.01mg/L以上0.15mg/L未満 酒気帯び運転の刑事罰・行政処分の数値基準未満 安全を保証する数値ではない 社内ルールに基づく運転保留、原因確認、再測定
    0.15mg/L以上0.25mg/L未満 酒気帯び運転の数値基準以上 運転させない 管理者への報告、代替手配、記録
    0.25mg/L以上0.5mg/L未満 酒気帯び運転の数値基準以上。行政処分が重くなる区分 運転させない 管理者への報告、代替手配、記録
    0.5mg/L以上 2026年7月21日以降、酒酔い運転の数値要件に該当 運転させない 安全確保、管理者への報告、代替手配、記録
    数値にかかわらず、正常な運転ができないおそれがある状態 酒酔い運転に該当する可能性がある 運転させない 状態を記録し、管理者へ直ちに報告



    酒気帯び運転の数値基準は、2026年7月21日の改正後も、呼気中アルコール濃度0.15mg/L以上です。行政処分は、0.15mg/L以上0.25mg/L未満と、0.25mg/L以上で異なります。0.5mg/L以上の場合は、酒酔い運転の数値要件に該当します。


    なお、アルコール検知器に数値が表示されただけで、直ちに酒気帯び運転などの違反が成立するわけではありません。違反は、該当する状態で車両等を運転した場合に問題となります。


    企業による運転前の確認は、違反を認定するためではなく、飲酒運転を未然に防ぐための安全管理です。


    また、機種によっては0.05mg/L未満を0.00mg/Lと表示する場合があります。使用している検知器の表示方法や検出下限は、取扱説明書で確認してください。国土交通省も、0.05mg/L未満を0と表示する検知器の使用に問題はないと案内しています。

     

    ※参考:警察庁「道路交通法の改正により、令和8年7月21日から「酒酔い運転」の要件に「数値基準」が新設されます!!」

    ※参考:警察庁「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交 通法の一部を改正する法律の施行に伴う交通事故事件捜査及び交通指導取締り上の留意事項について(通達)」

    ※参考:国土交通省「自動車運送事業におけるアルコール検知器の使用について」



    アルコールチェックは何mg/Lからアウト? 

    アルコールチェックの「アウトとなる基準」は、次の3つに分けて考える必要があります。


    • 酒気を帯びた状態で運転すること自体の禁止
    • 酒気帯び運転や酒酔い運転として刑事罰や行政処分の対象となる数値基準
    • 企業が安全管理上定める運転保留・禁止基準

    これらを混同すると、「0.15mg/L未満だから運転できる」と誤って判断するおそれがあります。


    酒気帯び運転の数値基準は0.15mg/L以上

    酒気帯び運転の下限となる数値は、呼気1Lにつき0.15mgです。2026年7月21日以降の違反区分では、0.15mg/L以上0.5mg/L未満が酒気帯び運転、0.5mg/L以上が酒酔い運転の数値要件に該当します。具体的な行政処分の違いは、後述する「0.15mg/Lと0.25mg/L、0.5mg/Lでは何が違う?」で解説します。

     

    企業が運転前に0.15mg/L以上を確認した場合は、本人が「酔っていない」と主張しても運転させてはいけません。運転を中止させ、管理者への報告、代替手段の手配、確認結果の記録を行います。


    酒酔い運転は0.5mg/L以上または正常に運転できない状態

    2026年7月21日以降、次のいずれかに該当する状態で車両等を運転すると、酒酔い運転に該当します。


    • 呼気中アルコール濃度が0.5mg/L以上
    • 血液1mL中のアルコール濃度が1.0mg以上
    • アルコールの影響で正常な運転ができないおそれがある状態

    0.5mg/L未満でも、ふらつきや不自然な受け答えなどがあり、正常な運転ができないおそれがある場合は、酒酔い運転に該当する可能性があります。


    企業は警察と同じ法的認定を行う立場ではありません。ただし、次のような異常があれば、数値にかかわらず運転させない判断が必要です。


    • 顔色や表情に異常がある
    • 呼気から酒の臭いがする
    • 声の調子や受け答えが不自然
    • ふらついている
    • 同じ話を繰り返している
    • 指示を正しく理解できない
    • 全身の様子や言動に異常がある

    安全運転管理者による確認では、顔色、呼気の臭い、応答の声の調子などを確認します。

     

    ※参考:警察庁「みんなで守る「飲酒運転を絶対にしない、させない」」


    企業の運転許可基準は法律上の数値基準と分けて考える

    法律上の罰則基準と、企業が従業員に運転を許可する基準は同じではありません。


    法律上のルール 企業の安全管理ルール
    酒気を帯びた状態での運転を禁止する 飲酒運転を防ぐため、運転前後に確認する
    0.15mg/L以上が酒気帯び運転の数値基準 0.15mg/L未満でも原因確認まで運転を保留できる
    0.5mg/L以上または状態基準が酒酔い運転の要件 顔色や応答に異常があれば運転させない
    違反成立には運転行為が必要 違反になる前に運転を止める


    白ナンバー事業所では、次のような社内ルールが考えられます。


    • 0.00mg/L以外が表示されたら、原因確認まで運転を保留する
    • 飲酒の申告があれば、数値にかかわらず運転させない
    • 再測定後も数値が残れば、管理者へ報告する
    • 本人の状態に異常があれば、0.00mg/L表示でも運転させない
    • 最終的な運転可否の判断者をあらかじめ決めておく
    • 判断者と連絡がつかない場合は運転を開始しない

    これらは、0.01mg/L以上を一律に運転禁止とする法令があるという意味ではありません。企業が安全管理上定める社内ルールです。


    アルコールチェックで0.05mg/Lや0.01mg/Lが出たら運転できる?

    0.05mg/Lや0.01mg/Lは、酒気帯び運転の刑事罰・行政処分の数値基準未満です。しかし、数値基準未満であることと、安全に運転できることは同じではありません。


    数値が検出された場合は、次の順序で確認します。


    1. 運転を一時保留する
    2. 飲酒の有無を確認する
    3. 飲酒以外の反応要因を確認する
    4. 条件を整えて再測定する
    5. 本人の状態を確認する
    6. 社内規程に基づいて運転可否を判断する

    ここでいう運転保留は、企業が採用できる安全管理上の運用です。


    飲酒の申告がある場合は基準値未満でも運転させない

    本人から飲酒の申告があった場合は、基準値未満でも運転させない運用が適切です。次のような理由だけで運転を認めてはいけません。


    • 飲酒量が少なかった
    • 数値が低かった
    • 本人が酔っていないと説明した
    • 前日の飲酒だった
    • 業務を中止しにくい
    • 顧客との約束に遅れられない

    アルコールの吸収や分解には個人差があります。飲酒量や経過時間だけから、運転可能な時刻を一律に計算することはできません。

    飲酒の申告があった場合は、運転を禁止し、管理者への報告と代替手段の手配を行います。


    飲酒の申告がない場合は誤反応要因を確認する

    本人が飲酒を否定していても、直ちに誤反応と断定してはいけません。飲食物、口腔ケア用品、医薬品、喫煙、消毒液、測定環境、検知器の状態などを確認し、原因候補を取り除いたうえで、取扱説明書に従って再測定します。主な原因は「飲酒していないのに数値が出る主な原因」で一覧にしています。

     

    国土交通省が所管する自動車運送事業者向けの案内では、飲食物、発酵食品、たばこなどの影響で検知器が反応する場合があるとされています。白ナンバー事業所とは適用制度が異なりますが、再測定時の実務として参考になります。

    ただし、原因候補が見つかっただけでは運転を許可しません。影響が疑われる要因を取り除いたうえで、取扱説明書に従って再測定します。


    再測定するときの注意点

    再測定は、使用している検知器の取扱説明書と社内手順に従って行います。対応例は次のとおりです。


    • 水で口をすすぐ
    • 飲食、喫煙、歯磨きなどの直後を避ける
    • メーカーが指定する時間を空ける
    • 測定場所を換気する
    • 消毒液や溶剤から離れる
    • 検知器の使用期限や故障の有無を確認する
    • 指定された方法で呼気を吹き込む

    また、都合のよい数値が出るまで何度も測定したり、最も低い数値だけを採用したりしてはいけません。初回値を含め、すべての測定結果を記録します。


    再測定で0.00mg/Lになった場合

    再測定で0.00mg/Lになっても、それだけで自動的に運転を許可するのは適切ではありません。次の点を確認します。


    • 取扱説明書どおりに測定したか
    • 初回に数値が出た原因を合理的に説明できるか
    • 飲酒の申告がないか
    • 顔色や呼気の臭いに異常がないか
    • 声の調子や受け答えに問題がないか
    • 社内規程上の運転許可条件を満たしているか

    飲酒の可能性を否定できない場合や、本人の状態に異常がある場合は、0.00mg/L表示でも運転させないでください。


    再測定しても数値が残る場合

    飲酒以外の影響が疑われる要因を取り除いても数値が残る場合は、原因が確認できるまで運転させない運用が適切です。


    国土交通省が所管する自動車運送事業者向けの案内では、条件を整えて再測定しても反応する場合、体内にアルコールが残っている可能性があるため乗務させないよう示されています。白ナンバー事業所とは適用制度が異なりますが、安全管理上の実務として参考になります。


    疾病などが継続的な反応に関係している疑いがある場合は、医師への相談も示されています。


    再測定後も数値が残る場合は、次の対応を行います。


    • 運転を禁止する
    • 安全運転管理者へ報告する
    • 代替ドライバーや代替業務を手配する
    • 初回値と再測定値を記録する
    • 本人の申告や確認した原因候補を記録する
    • 管理者の指示と最終判断を記録する

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    0.15mg/Lと0.25mg/L、0.5mg/Lでは何が違う?

    0.15mg/L、0.25mg/L、0.5mg/Lでは、適用される行政処分や罰則が異なります。


    数値 処分上の区分 行政処分 企業の初動
    0.15mg/L以上0.25mg/L未満 酒気帯び運転 基礎点数13点、免許停止90日 運転禁止、報告、代替手配、記録
    0.25mg/L以上0.5mg/L未満 酒気帯び運転 基礎点数25点、免許取消し、欠格期間2年 運転禁止、報告、代替手配、記録
    0.5mg/L以上 酒酔い運転の数値要件に該当 基礎点数35点、免許取消し、欠格期間3年 運転禁止、安全確保、報告、代替手配、記録


    酒気帯び運転の数値基準そのものは0.15mg/L以上です。2026年7月21日以降、0.15mg/L以上0.5mg/L未満は酒気帯び運転、0.5mg/L以上は酒酔い運転の数値要件に該当します。


    行政処分は、前歴やその他の累積点数がない場合です。また、処分や罰則は、該当する状態で車両等を運転した場合に問題となります。


    0.15mg/Lと0.25mg/Lの違いは、主に行政処分の重さです。0.5mg/Lとの違いは、酒気帯び運転と酒酔い運転の違反区分です。企業の初動は、0.15mg/L、0.25mg/L、0.5mg/Lのいずれでも、まず運転を開始させないことです。


    いずれの場合も、次の対応を行います。


    • 運転させない
    • 管理者へ報告する
    • 代替手段を手配する
    • 確認結果と対応内容を記録する

    数値の差を、「再測定すれば運転できる可能性の差」と捉えないことが重要です。


    アルコールチェックで数値が出た場合の企業対応フロー

    白ナンバー事業所で数値が出た場合は、現場担当者の自己判断に任せず、事前に定めたフローに沿って対応します。


    以下の運転保留や再測定の基準は、法定の数値基準ではありません。企業が安全管理上定める運用例です。



    対応フロー(1)数値が表示された時点で運転を一時保留する

    アルコールチェックで数値が出たら、原因確認と社内判断が終わるまで運転を一時保留します。出発時刻や顧客との約束より、安全確認を優先します。


    運転者には、次の行動をさせないようにします。


    • 自己判断で出発する
    • 数値が低いことを理由に運転する
    • 報告せずに別の検知器を使用する
    • 都合のよい数値が出るまで繰り返し測定する
    • 最も低い測定値だけを報告する

    対応フロー(2)飲酒の有無を本人へ確認する

    「飲んでいない」という回答だけで、確認を終了してはいけません。質問項目を標準化しましょう。


    • 当日に飲酒したか
    • 前日に飲酒したか
    • 最後に飲酒した時刻
    • 飲酒量と種類
    • 直前に飲食したもの
    • 医薬品を服用したか
    • 洗口剤や歯磨きを使用したか
    • 喫煙したか

    飲酒直後は、時間が経過してから測定値が上がる場合があります。飲酒量だけから運転可能時刻を断定しないことが重要です。


    対応フロー(3)飲酒の申告がない場合は誤反応の要因を確認する

    飲酒の申告がない場合は、本人、測定環境、検知器の状態に関する反応要因を確認します。


    機種やセンサー方式によって影響を受ける条件は異なるため、取扱説明書やメーカーの案内も確認してください。


    対応フロー(4)条件を整えて再測定する

    原因候補を取り除き、検知器の取扱説明書と社内手順に従って再測定します。待機時間、測定場所、再測定回数を事前に定め、都合のよい結果が出るまで繰り返さないようにします。

     

    国土交通省は、飲食物などに反応した場合、うがいをさせ、少し時間を置いて再測定する方法を示しています。ただし、待機時間は機種によって異なるため、「必ず15分」など全機種共通の時間として定めるべきではありません。

     

    ※参考:警察庁「Q1 運転者が運転する度に酒気帯びの有無を確認することが必要ですか?」


    対応フロー(5)再測定結果と本人の状態を確認する

    再測定後は、数値と本人の状態を一体で確認します。主な確認要素は、次のとおりです。


    • 顔色
    • 呼気の臭い
    • 応答の声の調子

    さらに企業の安全確認として、次の項目も確認するとよいでしょう。


    • 顔の表情
    • 全身の様子
    • ふらつき
    • 言動
    • 指示への理解

    直行直帰などで対面確認が難しい場合は、次のいずれかの方法を利用できます。


    • カメラやモニターで、顔色、声の調子、検知器の結果を確認する
    • 携帯電話や業務無線などで直接対話し、声の調子を確認するとともに、測定結果を報告させる

    電話などによる確認も、対面に準ずる方法として認められています。そのうえで、企業がより確実な安全確認を行うために、可能であれば顔色も確認できるカメラを利用する運用が考えられます。


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    対応フロー(6)数値が残る場合は運転を禁止して管理者へ報告する

    再測定しても数値が残る場合は、安全管理上、原因が確認できるまで運転させない運用が適切です。


    補助者や委託事業者が確認した場合は、安全運転管理者へ速やかに報告します。そのうえで必要な指示を受けるか、安全運転管理者から運転者へ直接、運転中止を指示します。


    社内規程には、次の項目を明記しましょう。


    • 報告先
    • 報告期限
    • 報告内容
    • 最終判断者
    • 代理責任者
    • 管理者と連絡がつかない場合の対応

    たとえば、「所定の責任者と連絡がつかない場合は、運転を開始しない」と定める方法があります。


    対応フロー(7)代替ドライバーまたは代替業務を手配する

    運転を禁止した後は、安全を守りながら業務を継続する方法を検討します。


    • 代替ドライバーを手配する
    • 公共交通機関を利用する
    • タクシーを利用する
    • 顧客訪問を変更する
    • 運転を伴わない業務へ切り替える
    • 顧客や関係部署へ連絡する
    • 車両を安全な場所へ保管する

    代替手段は、その場で考えるのではなく、拠点別・時間帯別に登録しておきましょう。

    承認者や費用負担部門まで決めておくと、業務の停止時間を短縮できます。


    対応フロー(8)測定結果と対応内容を記録する

    酒気帯び確認の結果は、次の法定8項目を記録し、1年間保存します。


    1. 確認者名
    2. 運転者氏名
    3. 運転者の業務に係る自動車の自動車登録番号、または識別できる記号・番号等
    4. 確認日時
    5. 確認方法。対面でない場合は具体的な方法
    6. 運転者の酒気帯びの有無
    7. 指示事項
    8. その他必要な事項

    警察庁は、安全運転管理者に対し、酒気帯び確認の内容を記録し、1年間保存することを求めています。


    白ナンバー事業所では、測定数値そのものは法定の必須記録項目として列挙されていません。ただし、異常時の判断経緯を確認できるよう、次の項目を社内記録として追加しておくと有効です。


    • 初回値
    • 再測定値
    • 各測定時刻
    • 本人の申告内容
    • 確認した原因候補
    • 本人の状態
    • 管理者への報告内容
    • 代替手配
    • 最終判断者


    飲酒していないのに数値が出る主な原因

    飲酒していない場合でも、飲食物、測定環境、検知器の状態などにより、数値が表示される場合があります。


    ただし、原因を確認する前に「誤検知」と断定してはいけません。


    分類 飲酒以外の影響が疑われる主な要因
    飲食物 アルコールを含む菓子、発酵食品、ノンアルコール飲料など
    口腔内 洗口剤、歯磨き、口腔内に残った飲食物
    医薬品・体調 アルコール成分を含む薬、体調による影響
    喫煙 喫煙直後の測定
    測定環境 消毒液、空気中のアルコール蒸気、溶剤、換気不足
    機器 センサー劣化、使用期限切れ、故障、不適切な保管
    測定方法 吹き込み時間や距離など、使用方法の誤り


    すべての検知器が同じ条件で反応するわけではありません。機種やセンサー方式によって影響は異なります。


    飲酒していないのに数値が出た場合は、次の順序で対応します。


    1. 運転を一時保留する
    2. 飲酒以外の反応要因を確認する
    3. 原因候補を取り除く
    4. 取扱説明書に従って再測定する
    5. 本人の状態を確認する
    6. 数値が残る場合は運転させず、管理者へ報告する

    「飲んでいない」という本人の申告だけで、運転可能と判断してはいけません。


    企業が事前に決めておくべき運用ルール

    数値が検出されてから対応を考えるのではなく、次の事項を事前に社内規程に定めましょう。


    ルール(1)運転を保留する条件

    例として、次の場合は運転を一時保留します。


    • 0.00mg/L以外の数値が表示された
    • 本人から飲酒の申告があった
    • 顔色や応答に異常がある
    • 正しい条件で測定できていない
    • 検知器の故障や期限切れが疑われる
    • 確認者や管理者と連絡がつかない

    規程では、「確認中の一時的な運転保留」と「最終的な運転禁止」を分けて定義すると、現場が判断しやすくなります。


    ルール(2)再測定の条件

    再測定を無制限に繰り返し、都合の良い結果だけを採用する運用は避ける必要があります。

    社内マニュアルには、次の項目を定めます。


    • 再測定前の待機条件
    • 測定場所
    • 使用する検知器
    • うがいや換気の方法
    • 再測定の上限回数
    • 再測定を承認する者
    • 初回を含むすべての結果の記録方法
    • 数値が残る場合の報告先

    待機時間や測定方法は、検知器の取扱説明書を優先します。

    すべての機種に共通する待機時間はありません。


    ルール(3)管理者へ報告する条件

    現場担当者だけで対応を終了させないよう、エスカレーション条件を明確にします。

    少なくとも、次の場合は管理者への報告対象とする運用が考えられます。


    • 飲酒の申告があった
    • 再測定後も数値が残った
    • 顔色や応答に異常がある
    • 検知器の故障が疑われる
    • 運転終了後に数値が検出された
    • 補助者や委託事業者が酒気帯びを確認した
    • 運転者が確認や再測定に応じない

    「誰に」「いつまでに」「何を報告するか」を決めておきましょう。


    補助者や委託事業者が酒気帯びを確認した場合は、安全運転管理者へ速やかに報告し、指示を受ける体制が必要です。


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    ルール(4)運転できない場合の代替手段

    次の内容を拠点別・時間帯別に決めておきます。


    • 代替ドライバー
    • 公共交通機関やタクシー
    • 運転を伴わない代替業務
    • 訪問日時の変更
    • 顧客への連絡担当者
    • 費用の承認者
    • 車両の保管場所
    • 運転者を帰宅させる方法

    ルール(5)管理者不在時・夜間・休日の連絡先

    早朝、深夜、休日でも判断が止まらないよう、次の連絡先を定めます。


    • 安全運転管理者
    • 副安全運転管理者
    • 代理責任者
    • 夜間・休日担当者
    • 最終判断者
    • 委託先からのエスカレーション先
    • 緊急時の所轄警察署
    • 全員と連絡がつかない場合の対応

    安全運転管理者以外の補助者や委託事業者に確認させる場合は、あらかじめ担当者を指定します。そのうえで、確認方法と異常時の対応について指導・教育する必要があります。


    「所定の責任者と連絡がつかない場合、運転を開始しない」といったルールも明記しておきましょう。


    アルコールチェックの数値に関するよくある質問

    Q1.アルコールチェックは何mg/Lからダメですか?

    酒気帯び運転の数値基準は、呼気中アルコール濃度0.15mg/L以上です。

    さらに、2026年7月21日以降は、0.5mg/L以上の状態で運転すると、酒酔い運転の数値要件を満たします。

    ただし、0.15mg/L未満でも、酒気を帯びた状態での運転は禁止されています。

     

    ※参考:警察庁「道路交通法の改正により、令和8年7月21日から「酒酔い運転」の要件に「数値基準」が新設されます!!」

    ※参考:警視庁「飲酒運転の罰則等」


    Q2.アルコールチェックで0.05mg/Lが出たら運転できますか?

    0.05mg/Lは、酒気帯び運転の刑事罰・行政処分の数値基準未満です。ただし、安全に運転できることを保証する数値ではありません。

    企業では、運転を一時保留し、次の事項を確認します。


    • 飲酒の有無
    • 飲酒以外の反応要因
    • 再測定結果
    • 本人の状態
    • 社内規程上の運転許可条件

    Q3.0.01mg/Lでも運転を止めるべきですか?

    0.01mg/Lで、法律上一律に運転禁止となるわけではありません。

    ただし、安全管理上、原因と本人の状態を確認するまで運転を保留する社内ルールが考えられます。

    使用機器の表示桁や検出下限も確認してください。


    Q4.飲酒していないのに数値が出た場合はどうしますか?

    飲食物、薬、喫煙、洗口剤、消毒液、測定環境、機器の状態などを確認します。

    取扱説明書に従って再測定し、数値が残る場合は誤検知と断定しないでください。

    運転を保留し、管理者へ報告します。


    まとめ

    アルコールチェックでは、呼気中アルコール濃度0.15mg/L以上が酒気帯び運転の数値基準です。2026年7月21日以降は、0.5mg/L以上が酒酔い運転の数値要件に追加されています。


    ただし、0.01mg/Lや0.05mg/Lなど、0.15mg/L未満の数値であっても、安全に運転できることを保証するものではありません。


    数値が検出された場合は、次の順序で対応します。


    1.  運転を一時保留する
    2. 飲酒の有無を確認する
    3. 飲酒以外の反応要因を確認する
    4. 取扱説明書に従って再測定する
    5. 本人の状態を確認する
    6. 数値が残る場合は運転させない
    7. 管理者へ報告する
    8. 代替手段を手配する
    9. 判断と対応の経緯を記録する

    判断を現場任せにしないためには、運転保留条件、再測定の条件、管理者への報告基準、最終判断者、管理者不在時の対応を事前に定めることが重要です。


    アルコールチェック業務の運用支援ならパーソルビジネスプロセスデザインへ

    早朝・深夜、休日、直行直帰時のアルコールチェックを社内だけで運用すると、安全運転管理者や確認担当者の負担が増え、結果の記録や情報の取りまとめにも時間がかかります。


    パーソルビジネスプロセスデザインの「アルコールチェック委託サービス」では、入力項目や酒気帯びの有無の確認、確認者名の入力、運用報告書の作成・共有、イレギュラー発生時のエスカレーションを支援します。


    24時間365日の対応に加え、早朝・深夜のみ、土日祝日のみなど、顧客の要望に合わせて窓口の開設時間を設定できます。対応が難しい時間帯の確認業務を委託することで、安全運転管理者や確認担当者の負担軽減につながります。


    また、入電傾向に合わせたオペレーター配置とアルコールチェック管理アプリの活用により、電話のつながりやすさ99%以上、1件あたりの平均通話時間1分以内、平均待ち時間30秒以内としています。ドライバーを待たせにくく、アルコールチェックを円滑に進められる体制を整えています。


    確認結果は運用報告書として共有されるため、顧客側で対応実績やKPIの達成状況を確認できます。イレギュラーが発生した場合は、事前に設計した運用に沿ってエスカレーションを行います。


    さらに、アルコールチェック業務の運用代行だけでなく、ツールの選定・導入支援にも対応しています。既存のアルコール検知器を利用する場合や、検知器の用意から相談する場合も、利用環境に合わせた運用方法を提案します。


    早朝・深夜の確認業務、直行直帰時のリアルタイム確認、確認結果の記録や情報の取りまとめにお困りの場合は、以下のサービスページや資料で具体的な対応範囲や導入の流れをご確認ください。




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    早朝・深夜の呼び出しを、異常時だけにする方法

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