電話応対研修の種類や方法、効果的に実施するポイントを徹底解説

電話応対研修の種類や方法、効果的に実施するポイントを徹底解説

電話応対は、企業への印象に大きな影響を与えるため、品質を高めていくことが重要です。そのため、「電話応対研修」を実施する企業も少なくありません。

 

しかし、「どのような電話応対研修を従業員に行えば良いか分からない」「電話応対研修を実施するリソースやノウハウが自社にはない」という悩みを耳にすることがあります。

 

そこで本記事では、電話応対研修の種類や実施する目的、効果的に実施するポイントを解説します。さらに、電話応対研修における委託先の選び方も解説しますので、電話応対の品質向上に向けて研修実施をご検討の際には、ぜひ参考にしてください。




目次

    もっと見る▼

    効果的な電話応対研修の進め方を解説 資料ダウンロード

    応対品質を高める研修設計から、研修後の定着・フォローまで。
    成果につながる4つのポイントをわかりやすく資料にまとめました。

    無料ダウンロード



    電話応対研修とは

    電話応対研修とは、敬語の使い方、傾聴の仕方、取次方法など、電話での応対業務に必要なスキルや知識を身につけるための研修です。近年は、正当なクレームとカスタマーハラスメントを区別する基準、長時間の拘束や暴言を受けた際の対応、上司や専門部署へのエスカレーション方法なども、重要な研修項目となっています。

    電話応対には、「企業の顔」ともいえる重要な役割があります。待ち時間や言葉遣い、ビジネスマナーの良し悪しで企業の印象は大きく変わってしまうのです。

    そこで、研修を実施することにより従業員に電話応対で必要なスキルや知識を身につけてもらい、応対品質を高めることが重要になります。お客様の話にしっかり耳を傾け、丁寧に対応しながら問題解決ができれば、顧客満足度が高まるというメリットがあるのです。


    電話応対は顧客が企業と直接接する機会の一つであるため、応対品質の向上を目的として、電話応対研修を実施する企業が見られます。

    1-1. 必要となる部署

    電話応対研修が必要となる部署は、コールセンターや社内ヘルプデスク、営業や総務などです。
    丁寧な言葉遣いやビジネスマナー、話の聞き方など、共通して必要となる研修もありますが、部署の役割に応じて身につけるべきスキルは異なります。
    以下に、実施される研修内容の例を部署ごとにまとめてみました。


    研修内容表

    部署 研修内容の一例
    コールセンター ・電話応対の重要性や役割への理解
    ・ビジネスマナーや正しい言葉遣い
    ・クレーム対応
    ・エスカレーションの仕方
    ・電話機の使い方など
    社内ヘルプデスク ・社内システムへの理解
    ・よく起こりやすいシステムトラブルと解決方法の把握
    ・トラブルのヒアリング方法
    ・解決方法の分かりやすい伝え方など
    営業 ・自社商品やサービスの提案方法
    ・課題のヒアリングの仕方
    ・電話でお客様の心をつかむ方法など
    総務など事務職 ・ビジネスマナーや正しい言葉遣い
    ・関係部門への連携方法
    ・メモの取り方など


    1-2. 対象者

    電話応対研修の対象者は、新しく着任したスタッフやコールセンターの新人オペレーターだけでなく、ベテランオペレーターも当てはまります。コールセンターでは応対品質を落とさず均一に保つことが重要ですので、継続して受講する必要があるのです。

    また、定期的に研修を実施することで、新しいスキルが身につくことや、独自のやり方を修正できる、というメリットもあります。

    前述した通り、新人オペレーターだけでなく、責任者であるSV(スーパーバイザー)も研修の対象者となります。SVの場合には、オペレーターの管理や評価方法、KPIの設定、PDCAの回し方など、マネジメントスキル全般を研修で学んでいきます。

    SVが効果的なマネジメント手法を研修で身につけることで、コールセンターの応対品質や顧客満足度のさらなる向上につながるでしょう。

    電話応対研修を実施する目的

    次に、電話応対研修を実施する目的について、ここでは3点を挙げて解説していきます。

    目的(1)応対品質の向上

    電話応対研修を行うことで、当然ながら応対品質の向上につながります。


    応対品質とは、従業員の電話応対が、企業や窓口で定めた基準を満たしているかを評価する考え方です。一般的には、第一声、言葉遣い、傾聴姿勢、説明の分かりやすさ、情報の正確性、本人確認、問題解決、応対記録などの項目を評価します。顧客満足度と関連する重要な管理項目ですが、顧客満足度そのものと同一の指標ではありません。


    具体的には、「電話の第一声」「話し方」「顧客の問題をスムーズに解消できたか」「共感しながら話を聞いているか」といった項目をチェックして、応対品質を評価します。

    応対品質を高めるには、研修の実施が欠かせません。共通の基準に基づく研修がなければ、応対が属人的になり、従業員ごとに説明内容や判断、言葉遣いにばらつきが生じやすくなるからです。


    研修では正しい日本語の使い方や相槌の打ち方、声のトーンや話のスピードなどを学び、コールセンター全体の品質向上を目指していきます。

    自社内での指導だけでは応対品質のバラつきを無くすのが難しい場合、実績ある専門家による教育プログラムを活用することで、効率的に全体の品質を引き上げることができます。

    目的(2)顧客満足度の向上

    応対品質が高まると、丁寧な対応で顧客の困りごとを迅速に解決できるようになります。丁寧で正確な電話応対は、顧客の不満を軽減し、企業やサービスへの信頼維持に寄与する可能性があります。その結果として、継続利用や再利用を後押しすることも期待できます。


    逆に、電話応対で問い合わせ内容を解決できず、適切にフォローできなければ顧客満足度だけでなく企業イメージも低下してしまう恐れがあります。さらに、悪い評判がSNSや口コミで広まってしまうと、企業にとって大きなリスクとなります。

    電話応対に対する不満がSNSや口コミで共有される可能性もあるため、顧客の話を正確に把握し、適切に説明・対応できるよう研修を行うことが重要です。顧客と接する機会の多いオペレーターが、研修によってスキルを身につけることで「顧客満足度の向上」が実現するのです。

    目的(3)売上増加

    営業など「セールストーク」が必要な部署で研修を実施すると、商品やサービスの提案力が高まり、売上増加につながっていくものです。

    顧客の課題を適切にヒアリングする方法や共感する力、さらに自社商品を説明するスキルを研修で習得することで、提案力が一層高まっていくのです。

    また、新規顧客だけでなく、既存顧客からの電話問い合わせ対応も適切にできれば、クロスセルやアップセルにもつながりやすくなるでしょう。

    顧客の状況やニーズを正確に把握し、押し付けにならない範囲で適切な商品・サービスを案内できれば、クロスセルやアップセルの機会につながる可能性があります。また、分かりやすく誠実な応対を継続することは、顧客との長期的な関係づくりを支える要素の一つです。

    以上のように、電話応対研修は顧客満足度の向上だけでなく、売上増加を目的として実施されることも多くあります。

    電話応対研修の種類

    では、電話応対研修の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。続いては、電話応対研修の種類について、4つを挙げて解説します。

    研修の種類(1)座学研修

    講義形式で行われるのが座学研修です。講師が複数の受講生に対して講義を行っていきます。

    電話応対の座学研修では、電話業務の役割や重要性を説明し、自社商品やサービスへの理解を深めていくのが一般的です。

    コールセンターにおいてオペレーターは“企業の顔”です。「電話応対では企業の代表として顧客と接する必要がある」と座学研修で説明し、オペレーターとしての役割をしっかり認識してもらいます。

    また、自社がどのような商品やサービスを提供していて、どのようなお客様が利用しているかも学んでいきます。あらかじめ顧客のイメージをつかむことで、スムーズに対応しやすくなっていくのです。

    このように座学研修では、その会社の一員として責任感を持って業務に取り組めるようオペレーターを育成していきます。

    研修の種類(2)電話機・システムの操作研修

    スムーズな電話応対を実現するには、電話機やシステムの操作に関する研修も必要といえます。


    電話応対業務では、保留、転送、取次、内線などの操作に加え、クラウド型電話システム、CRM、問い合わせ管理システム、FAQ・ナレッジシステムなどを使用する場合があります。そのため、研修では個々の操作方法だけでなく、着信から本人確認、情報検索、応対履歴の登録、他部署への連携まで、一連の業務フローを練習することが重要です。

    コールセンターなどで顧客情報を詳細に管理する必要がある場合には、システムへの入力方法も研修で学んでいく必要があります。履歴の検索方法や迅速に入力する方法を身につけられると、業務効率も向上します。

    電話応対では、顧客を待たせる時間をできるだけ短くすることが重要です。電話機やシステムの操作研修を実施して、迅速に対応するスキルが習得できれば、顧客の待ち時間も減り、満足度の向上につながるでしょう。

    研修の種類(3)話し方・マナー研修

    話し方やマナーについても、電話応対研修で学ぶことが重要といえます。

     

    電話応対では相手の姿が見えませんので、顧客はオペレーターの言葉遣いや声のトーン、話すスピードや相槌などで企業のイメージを判断します。そこで話し方やビジネスマナーが不適切だと印象も悪くなり、不満を抱かれる原因となってしまうでしょう。

     

    たとえば、顧客に対して「了解しました」と言うのは失礼にあたります。顧客や目上の人には「承知いたしました」や「かしこまりました」と言う必要があるのです。また、相手の話をさえぎるのも良い対応とはいえないでしょう。

     

    研修では、顧客の話をしっかり聞き、話すスピードに合わせながら、丁寧で分かりやすく説明する方法を学ぶことができるのです。

     

    さらに、コールセンターのオペレーター向けの研修では、クレーム対応スキルも身につけます。クレーム対応では、まず顧客の話を遮らずに聴き、不快な思いや不便を生じさせたことに対して、事実関係を確認しながら適切にお詫びします。そのうえで、顧客の要求内容、契約やサービスの範囲、自社の対応基準を確認し、必要に応じて上司や専門部署へエスカレーションします。

      

    クレーム対応で失礼な言葉遣いをしてしまうと、顧客の怒りが余計に大きくなってしまうリスクがあります。研修では、通常のクレームへの初期対応に加え、カスタマーハラスメントに該当する可能性がある言動の判断基準、対応を中断・終了する条件、管理者へのエスカレーション、通話記録の残し方、対応後の従業員へのケアまで確認しましょう。担当者に我慢を求めるのではなく、企業として対応方針と相談体制を整えることが大切です。

      

    また、顧客への話し方やマナーだけでなく、SVやリーダーがオペレーターに対して行う社内コミュニケーションも、組織の心理的安全性を高めるために重要です。


    研修の種類(4)リーダー・スーパーバイザー向け研修

    電話応対研修には、リーダーやSV(スーパーバイザー)向けの研修もあります。SVとはコールセンターにおける役職で、マネジメント業務を行います。

     

    コールセンターを効果的に運営するには、SVとして必要なスキルを研修で身につけることが重要になります。SV向けの研修例には、次のようなものがあります。


    1. チームビルディング研修
    2. モチベーション管理研修
    3. KPIの設定・分析・改善に関する研修
    4. 応対モニタリングと評価基準に関する研修
    5. フィードバック、コーチングに関する研修
    6. エスカレーションやカスタマーハラスメント対応に関する研修
    7. 業務改善サイクルの進め方に関する研修

    SVがこのようなスキルを身につけることで、オペレーターの品質を適切に評価してフィードバックできるようになります。そうすることで応対品質を改善できるようになり、コールセンターの品質を高めることができるのです。

     

    また、研修では目標設定の仕方や管理方法も理解できますので、業務を改善しながら遂行していくスキルも高まるでしょう。


    電話応対研修の実施方法

    .jpg

    電話応対研修の「種類」の次に、電話応対研修の「実施方法」について3点を挙げて解説しましょう。

    実施方法(1)ロールプレイング研修

    ロールプレイング研修では、実際の電話応対を想定して実施することでオペレーターとしての対応力向上を図ります。

    座学研修などで学習したスキルや知識を使えるようにするには、アウトプットする機会が必要です。そこでロールプレイング研修では、学習した内容を実践できるように練習していくのです。

    ロールプレイング研修のなかでうまく対応できるようになると、“成功体験”として自信につながるのもメリットといえます。たとえ良い出来栄えでなかったとしても、弱点を把握できて改善につなげることができるでしょう。

    また、顧客の役割を演じて練習することで、「相手の立場も理解できるようになる」という点もメリットになります。電話応対で「顧客がどのように感じるか」を体験できますので、共感力などの応対スキルが高まっていくはずです。

    実施方法(2)OJT研修

    OJT研修とは、実際に顧客から電話を受けながら行う実践型の研修です。新人オペレーターのそばに先輩オペレーターがつき、学習した内容を発揮できているか評価します。

    新人オペレーターが独り立ちする前にOJT研修を実施し、必要に応じてフィードバックをすることで自信を持って業務に取り組めるようになっていきます。

    OJT研修では、不明点があったとしても先輩オペレーターにすぐサポートしてもらえる点がメリットでしょう。ミスをしてもそこから学ぶことを促せば、オペレーターが安心して成長できる環境を提供することができるのです。

    実施方法(3)オンライン研修

    近年、電話応対研修をオンラインで実施する企業も少なくありません。

    オンラインならどこからでも受講できますので、拠点が複数ある場合でも移動のコストや時間をかけることなく研修を提供できるのがメリットです。

    オンライン研修では、座学に加えて、ブレイクアウトルームなどの機能を利用した少人数のロールプレイングも実施できます。録音や画面共有を活用すれば、応対内容を受講者と講師が振り返ることも可能です。一方で、通信環境や使用機器によって音声品質に差が出るため、事前の接続確認や運営ルールの共有が必要です。

    電話応対の研修を効果的に実施するポイント

    ここまで電話応対研修の種類や実施方法を説明してきましたが、実施するうえでは注意すべき点がいくつかあります。ここでは、電話応対の研修を効果的に実施するポイントについて、3点を挙げて解説していきます。

    ポイント(1)マニュアルを整備する

    電話応対のマニュアルを整備して更新を続けることで、研修中だけでなく研修後も品質を保ちやすくなります。


    マニュアルには、言葉遣い、電話システムの操作方法、商品説明、本人確認、エスカレーション、トークスクリプトなど、電話応対に必要な情報を整理します。また、FAQやナレッジを検索しやすい形で整備し、更新日、管理責任者、参照対象者を明確にすることも重要です。必要な情報へ迅速にアクセスできれば、保留時間の短縮や回答の正確性向上が期待できます。

    マニュアルの作成については情報を整理するだけでなく、更新し続けることが重要です。商品の機能追加や対応例、トークスクリプトの種類などを増やしていくことで、応対品質の低下を防止することができるようになります。

    また、すべてのオペレーターが共通のマニュアルやナレッジを参照することで、説明内容や判断基準のばらつきを抑えやすくなります。

    ポイント(2)研修後もフォローを続ける

    研修後は、応対モニタリング、知識確認、個別面談などを通じて、学んだ内容が実務で定着しているかを確認します。評価結果に応じて、短時間の復習研修、ロールプレイング、個別フィードバックを実施し、継続的な改善につなげることが重要です。

    ですから、リーダーやSVがオペレーターの応対業務を評価し、必要に応じてフィードバックを提供していくことが重要です。良かった点や改善点を伝えることで、品質だけでなくモチベーションも高まる効果があるのです。

    一方でリーダーやSVは、オペレーターに適切な評価や個別指導ができるように、SV向け研修を受講してスキルを身につけておくことが重要といえます。

    ポイント(3)研修を外部委託する

    電話応対研修を社内リソースで実施することが難しい場合、外部委託を検討しましょう。

    特に、新規採用時やコールセンターの立ち上げ時は、応対品質を高めるための研修が必要になります。しかし、研修を検討する担当者のなかで、「研修ができる人材を社内で確保できない」と悩む方は多くいらっしゃいます。

    外部研修を活用すれば、自社に不足している研修設計や講師のノウハウを補える可能性があります。ただし、外部事業者へ任せるだけではなく、自社の商品・サービス、応対方針、エスカレーション基準を共有し、研修後のフォロー方法まで事前に決めておくことが重要です。

    次項では、外部委託先の選び方を解説しますので、研修の導入を検討される方はぜひ参考にしてみてください。

    電話応対研修における委託先の選び方

    それでは、電話応対研修における委託先の選び方について、2点を挙げて解説します。

    選び方(1)質の高い研修が受けられるかどうか

    外部委託をすることで質の高い研修が受けられるかどうかを確認しましょう。質の高い研修とは、座学研修だけでなく、グループワークやエクササイズ、ケーススタディなど、豊富なプログラムの存在がポイントになります。

    企業や講師の実績、保有資格に加え、研修前の課題分析、ロールプレイングの評価方法、受講後のフィードバック、効果測定の支援範囲も確認しましょう。研修内容の豊富さだけでなく、自社の課題に対してどのような到達目標を設定し、成果を確認するのかが重要です。


    研修を外部委託しても、質が低ければ実施する意味がありません。業界的に標準以上の高品質な研修が受けられるかどうかは、重要な選定ポイントになってきます。

    選び方(2)ニーズに合う研修があるかどうか

    自社のニーズに合う研修が用意されているかどうかも、委託先の選定ポイントになります。たとえば、自社のレベル感や希望する実施期間に合っているか、開催場所の利便性は高いか、などが挙げられます。

    そのため、選定前にプログラム内容や実施要項をよく確認し、自社の従業員が受けやすい環境なのかチェックしておきましょう。

    電話応対研修の効果測定方法

    電話応対研修の効果を測るには、研修前後で同じ評価基準を用い、応対品質や顧客満足度などの変化を比較する必要があります。また、研修以外の要因による変化も考えられるため、可能であれば受講者の経験年数、問い合わせ内容、繁忙度などの条件も確認しましょう。


    7-1. 応対品質の評価指標

    電話応対研修の効果を評価するためには、応対品質を適切に評価する指標が必要です。一般的に使用される評価指標をいくつか紹介します。


    顧客満足度調査

    電話応対後に顧客へアンケートを実施し、応対への満足度を確認します。応対態度、説明の分かりやすさ、問題解決、待ち時間などを分けて質問すると、改善点を特定しやすくなります。アンケートは質問項目によってスケール評価や自由回答形式などさまざまな方法を取ることができます。


    一次解決率(FCR)

    顧客が同じ内容で再度問い合わせることなく、最初の応対で問題を解決できた割合です。ただし、「最初の応対」の範囲や再問い合わせを確認する期間は、窓口ごとに定義を統一する必要があります。

    高い問題解決率は、正確な情報提供や適切な対応能力を示し、応対品質が高いことを示す指標です。


    平均応対時間(AHT)

    通話時間、保留時間、応対後の入力作業などを含めて、一件の問い合わせに要した平均時間を確認します。ただし、平均応対時間は短いほどよいとは限りません。時間短縮を過度に求めると、確認不足や説明不足、再問い合わせの増加につながる可能性があるため、一次解決率や応対品質と組み合わせて評価します。


    再問い合わせ率

    一定期間内に、同じ顧客から同一または関連する内容で再度問い合わせがあった割合です。再問い合わせ率が高い場合は、説明不足や未解決、案内内容の分かりにくさなどがなかったかを確認します。ただし、追加手続きや経過確認など、業務上必要な再問い合わせもあるため、理由別に分析することが重要です。


    7-2. 顧客満足度の測定方法

    電話応対の効果を測定するためには、顧客満足度の測定が重要です。ここでは、顧客満足度の測定をする方法をいくつか紹介します。

    アンケート調査:電話応対後に顧客にアンケートを実施し、満足度を評価する方法です。アンケートの内容は、応対態度や対応速度、問題解決能力などの項目を含めることで具体的なフィードバックを得ることができます。


    CSAT(Customer Satisfaction Score)

    「今回の電話応対にどの程度満足しましたか」などの質問に、5段階などの尺度で回答してもらう方法です。一般的には、満足とみなす上位回答の件数を全有効回答数で割って算出します。ただし、使用する尺度や「満足」と判定する範囲は企業によって異なるため、継続的に同じ条件で測定することが重要です。


    NPS(Net Promoter Score)

    企業や商品・サービスを他者へどの程度推奨したいかを、0から10の11段階で回答してもらう指標です。9~10を推奨者、7~8を中立者、0~6を批判者に分類し、次の式で算出します。


    NPS 推奨者の割合 批判者の割合

    NPSは顧客ロイヤルティや推奨意向を把握する指標であり、今回の電話応対に対する満足度を直接測るCSATとは目的が異なります。電話応対研修の効果を評価する際は、NPSだけで判断せず、CSAT、応対品質、一次解決率などと組み合わせて確認しましょう。


    これらの測定方法を組み合わせて使うことで、顧客の満足度を客観的に知ることができます。その結果、顧客の要求に応えるための改善策や優れた応対方法を見つけ出すことができ、企業の信頼性や顧客ロイヤルティの向上につながるでしょう。


    まとめ

    電話応対研修は、敬語や話し方、傾聴、クレーム対応、電話機やシステムの操作など、電話応対に必要な知識とスキルを身につけるための研修です。適切な研修を実施することで、スタッフごとの応対品質のばらつきを抑え、顧客満足度や企業イメージの向上につなげられます。


    研修の効果を高めるには、座学だけでなく、ロールプレイングやOJTなどの実践的な方法を組み合わせることが重要です。また、対象となる部署や受講者の経験、業務上の課題に応じて研修内容を設計し、研修後もマニュアルの更新やモニタリング、フィードバックを継続する必要があります。


    さらに、研修前後の変化を把握するため、応対品質、問題解決率、応対時間、コールバック率、CSATなどの指標を用いて効果を測定することも大切です。測定結果から課題を特定し、研修内容や運用方法を継続的に改善することで、電話応対の品質向上につなげましょう。


    社内に研修を設計・実施するためのノウハウや人材が不足している場合は、外部研修の活用も有効です。委託先を選ぶ際は、講義だけでなく実践的な演習が用意されているか、自社の課題や受講者のレベルに合わせて研修内容を調整できるかを確認しましょう。


    電話応対研修ならパーソルビジネスプロセスデザインへ

    パーソルビジネスプロセスデザインの「スタッフ/リーダー教育サービス」では、コールセンターやヘルプデスクのスタッフ、リーダーが円滑に業務を推進できるよう、ディスカッションやワークショップを取り入れた双方向型の研修をご提供しています。


    研修メニューは、コールセンター業務や電話応対の基礎知識をはじめ、ヘルプデスク研修、話し方・マナー研修、クレーム研修、ロールプレイング研修、モニタリング担当者向け研修など、幅広くご用意しています。新人スタッフの基礎力向上から、SV・チームリーダーの育成まで、対象者や課題に応じて研修を選択できます。


    研修は一方的な講義にとどまらず、受講者が自ら考え、実務を想定しながら学ぶ構成です。基礎知識への理解を深めるとともに、研修で学んだ内容を現場で活用できるよう、実践力の習得を支援します。


    また、品質を熟知した公認インストラクターがお客様の現状や課題を事前にヒアリングし、受講者のレベル、研修期間、実施場所、窓口の業務内容などに応じて研修内容を柔軟にカスタマイズします。必要なメニューに絞った研修や複数のメニューを組み合わせた研修にも対応しており、オンライン、土日、夜間での実施も可能です。


    パーソルビジネスプロセスデザインは、HDI-Japanのトレーニング、コンサルティング、マーケティングのすべてのパートナープログラムを取得した、HDI-Japan公認のストラテジックパートナーです。HDI-Japan公認インストラクターが、「HDI国際スタンダード」と実際のサポートセンター運営で培った知見に基づき、実務に即した研修をご提供します。


    「電話応対の基礎を身につけさせたい」「スタッフによる応対品質のばらつきを改善したい」「自社の課題に適した研修内容が分からない」といったお悩みがある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。貴社の課題や運用環境に合わせ、スタッフとリーダーの育成に適した研修をご提案します。

     

    効果的な電話応対研修の進め方を解説 資料ダウンロード


    スタッフ・リーダー教育サービス 資料ダウンロード

    関連サービス

    スタッフ/リーダー教育サービス

    スタッフ/リーダー教育サービス

    コールセンター・ヘルプデスクのスタッフとリーダーが、業務を円滑に推進できるようになるための研修をご提供します。

    このページをシェアする

    • Xシェアボタン
    • Facebookシェアボタン
    • Linkedinシェアボタン