財津 愛

DXとセンターレスを推進する次世代型コンタクトセンター構築・運営のスペシャリスト

財津 愛

AI ZAITSU

ワークスデザイン事業本部サービスデザイン統括部CSソリューション1部2課 / マネジャー

民間企業を対象としたコンタクトセンター運営、ITヘルプデスク、経理・データエントリー業務などのBPO全般を統括。「次世代コンタクトセンターへの変革」をミッションに掲げ、ITシステム開発のバックグラウンドを活かしたDXに基づく「仕組み化」と、現場の力を最大化する「チームマネジメント」の両輪でお客様の課題を解決している。

  • 業務コンサルティング,DXコンサルティング,コンタクトセンター

経歴・専門領域

■経歴
前職: 自治体向けの基幹システム開発会社にて、主に自治体に常駐し開発や保守運用に従事
2018年12月PBDに転職:アウトソーシング窓口のスーパーバイザーとしてキャリアをスタート
その後の昇進: プロジェクトリーダーを経て、2023年にマネジャーに着任

■専門領域
・民間企業のコンタクトセンター業務運営
・業務改善と変革
・次世代型センター運営
・ナレッジマネジメント
・チームマネジメント

実績

・大規模プロジェクトの完全ペーパーレス化と在宅勤務への移行
・緊急窓口の短期間での開設と運営
・コンタクトセンター業務の確実な運用実績と迅速な対応力による、経理・BPO案件運用実績
・業務シェア(マルチスキル化)の推進によるレジリエンスの高い稼働体制の構築
など、高い顧客満足度につながる多数の案件を担当

保有資格・受賞

■保有資格・受賞
保有資格
KCSファンデーション
■受賞
担当プロジェクトでの成果が認められ、2020年に社長賞

データ活用と生成AI導入により幅広い領域の事業成果を創出する

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民間企業を対象に、コンタクトセンターの運営からBPO、経理業務まで多岐にわたる業務を統括し、次世代への変革(DX)とチームエンゲージメントの向上を牽引。顧客の生産性向上と体験価値の提供を軸に、現場の課題を本質から解決する仕組みづくりを推進する、次世代型コンタクトセンター運営のスペシャリストにお話を伺いました。

ーー仕事の内容を教えてください

お客様としては民間企業が多いのですが、マネジャーとして、コンタクトセンター業務をはじめ、社内外のヘルプデスク、BPO業務、さらには経理やエントリー業務など、多岐にわたる業務の委託運用を統括しています。現在は、スーパーバイザー、プロジェクトリーダーを経て、2023年からマネジャーを務めています。過去の経験も活かしながら、業務効率化や処理フローの見直しを中心に活動を広げてきました。

 

所属部署のミッションは、単なるコンタクトセンターの運営に留まらず、「次世代への変革」を掲げています。重視しているのは、顧客の生産性向上や体験価値の提供を軸に、DX推進と人の育成、業務効率化をバランスよく進めることです。

 

その中で私の専門性は、多岐にわたるお客様の「お困りごと」に対して、システム化に依存しすぎず、現場のフローとシステムをいかに組み合わせて力添えできるかを考える点にあります。そして、民間サービスにおいては、ユーザーの問い合わせから「真のニーズ」は何かという本質を見抜くこと、そしてチームの力を最大限に引き出して成果につなげるマネジメントが非常に重要だと考えています。


ーーご自身の強みはどこにありますか?

私の強みは、顧客の真のニーズを引き出すために「チームを調整し、作り上げていく力」です。毎月、アンケートを通じてエンゲージメントを数値化し、目標達成の指標としているのですが、私の部署は非常に高い数値を維持しており、取り組みの効果を実感しています。また、お客様が本来のコア業務に集中できているかは、定期的な報告会での称賛の言葉や、NPS(※1)の数値からもわかります。そのためにも、お客様の不安やストレスを受け止め、それを改善提案に繋げて期待に応えていくことが重要です。

こうした強みは、前職でお客様先に常駐し、スピーディーな改善提案が求められる現場で磨かれました。今も、煩雑な業務や未整備のフローを整理する際にその経験が活きています。

 

※1 NPS:Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア) の略称で、企業やブランドに対して顧客がどれくらいの愛着や信頼があるかを数値化し「その製品やサービスを親しい人や同僚に勧める可能性」を測定するために用いられる指標



顧客の声×業務ナレッジで、課題の可視化と高速改善を実現する

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ーーどのようなお客様や課題が多いのでしょうか?

私たちが支援しているお客様は非常に幅広く、大手学習塾、CADソフトやITソフトのテクニカルサポート、経理、さらには囲碁ソフトのサポートまで多岐にわたります。学習塾の場合、指導者向けの管理ソフトから、保護者向けの入会相談、時には近隣からのクレーム対応まで、幅広い窓口を担っています。

 

よくある課題は、「属人化による個人への依存」「プロセスが不透明で煩雑な業務」「ツールの導入自体が目的化し、活用しきれていない」という3つのパターンです。また、「コア業務に集中できない」という悩みは、どの業界でも共通していると感じます。そして、そうした課題が解決されたかどうかという改善の成否は、事前に定めたKPIだけでなく、「現場の人間が本来のコア業務に時間を割けているか」という実態をヒアリングやコメントから判断しています。

 

お客様支援におけるスタンスで理想としているのは、「お任せいただく」のではなく「一緒に改善していく」という伴走・並走の形です。強引な営業活動をするのではなく、普段から「忌憚なき意見」をいただける関係性を築いてお困りごとをすくいあげ、パーソルビジネスプロセスデザインの強みであるナレッジを利用したKCS※1運用やAIなどのソリューション導入による改善提案を行い、顧客のニーズにどれだけ寄り添えるかを大事にしています。

そういった、お客様へのコミュニケーションを基盤にしながら、提案・交渉を行うことを、常に心がけてきました。

 

※1 KCS:Knowledge-Centered Serviceの略で、サポート業務においてナレッジを蓄積・活用するための具体的な運用手法


ーープロジェクトの進め方や心がけていることは何ですか?

プロジェクトを進めるうえで最初に行うのは、「何がお客様のコア業務の時間を削っているのか」を徹底的に可視化することです。その上で達成すべき指標を定め、ツールを導入する場合もテスト運用から始めて着実に効果を検証していきます。こうした小さな成功体験を、一つひとつお客様と共有しながらステップアップしていくことが、最終的な納得感のある解決に繋がると考えています。

そして、運用フェーズで重視するのは、私たちの支援によって「お客様が、創出された時間を本来の目的であるコア業務に正しく充てられているか」という点です。そのためにも、支援のあり方がお客様の目指す方向から逸れてしまわないよう、定例会などを通じて密にコミュニケーションを取り続けます。方向性にズレがあるなら早い段階で軌道修正し、改善のサイクルが正しく回っているかを継続してチェックすることで、お客様が安心して本来の仕事に邁進できる環境を作り上げるのです。

 

業務効率化では、人でカバーするか、仕組みで解決するかを考えるわけですが、ツールやシステムの導入で業務効率化は図れても、イレギュラーなことは完全な対処はできません。そのため、まずナレッジ管理を徹底して個人のスキルに依存しない「パフォーマンスの均一化」を図ります。それにプラスしてツールを導入することで「サービスの均一化」につなげるという手順です。

 

DX化やAI導入については、まず、業務内容がパターン化されていて導入効果が目に見えやすい領域から着手します。一方で、コールセンターには「人の声で対応してほしい」というニーズも根強くありますから、AIチャットボットで24時間対応可能なフローを作り、解決しない場合はスムーズに人へ誘導するような、最適なバランスの追求が不可欠です。

さらに、センターレス化の実現に向けては、チャットやナレッジを活用した自己解決力の向上に注力しています。現在はまだ人で回す業務の比率が多いですが、目指しているのは、最終的に人で解決した内容をナレッジ化して、人が常にセンターにいなくても回していけるような状態です。

 

技術面以外で意識しているのは、やはり人とのつながりですね。在宅勤務が中心だからこそ、オンラインでのラジオ体操を通じて顔色や声の調子を確認し、体調チェックやコミュニケーションを深めることに役立てています。また、メンバーには常々「チャレンジ精神」を持ってほしいと伝えていて、新しいアイデアや改善提案、さらには新規事業に近い企画提案まで、積極的にプレゼンできる場を設け、フォローすることを心がけてきました。


ーー仕事をしていて喜びや難しさを感じるのは、どのようなときですか?

強く印象に残っているのは、あるお客様で大きな問題が発生した際、訪問のタイミングでお困りごとを察知して、20名規模の新規窓口を1週間でアサイン・構築し、運用した案件です。スポット窓口ではありましたが、案内とクレーム対応をお客様と一緒に乗り越えていくことができました。プロジェクト終了後、お客様の上層部の方がわざわざ来社され、メンバー一人ひとりに感謝の言葉を届けてくださったのですが、メンバーと一緒に「やってよかった」と喜びを分かち合えた瞬間でした。

このときは、社内で支援メンバーを募って総力戦で乗り切ったことで、その後の信頼関係はさらに深まり、結果として新しい業務の受注にも繋がりました。 私たちは「サンキューボイス」と呼ばれる感謝の声を積み上げることを大切にしており、宮崎拠点のアワードでも、自分たちのプロジェクトが頻繁に表彰されています。

 

また、コロナ禍で急速に在宅勤務が進んだ際には、メンバーの間に、その状態でも以前と同じようにコミュニケーションを取ることができ、パフォーマンスが出せるのかという不安が広がりました。しかし、メンバー自らが「ワクワク向上委員会」という名のコミュニケーション向上に取り組む施策を立ち上げて、プロジェクトを超えたチームワークを構築し、エンゲージメントの向上につなげていったのです。そうした自発的に動けるチームを作り上げられたことも、この仕事をしていて本当に良かったと感じる出来事でした。

 

逆に困難を感じたのは、入社直後の30名規模のプロジェクトを手がけたときのことです。アナログな業務のペーパーレス化と在宅勤務への移行を、同時に進めなくてはならず、短期間での転換には現場に強い抵抗感がありました。そこで、まず「ミニマムな成功事例」を積み重ねてフィードバックを得ながら、徐々に目標に向けた共通認識を作ることにしたのです。そのようにして、少しずつ展開していき、最終的に完全なペーパーレス化と在宅化を成し遂げることができました。



センターレスで広がる活躍機会を、AIとデータで持続可能にする

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ーー今後、この業界は、どのように変化していくと思いますか?

これからも変化が続くコールセンターの業界では、お客様の事業を支える土壌をいかに醸成していくかが問われてくるでしょう。労働人口が減少する中で、はたらき方の変革、具体的には「センターレス」が大きな鍵になると考えています。

これまでは「人が処理すること」が前提でしたが、AIやDXの進化により、その前提自体が変わってきました。デジタル技術は作るのも使うのも人ですが、人が強みを発揮できる領域は、最終的な判断や改善提案などにシフトしていくことでしょう。

 

そうした変化の中で私が目指す進化の形は、お客様に「任せれば安心」と思っていただくことはもちろん、それ以上に「メンバーがはたらきがいを感じられる現場」を作ることです。消耗するようなはたらき方ではなく、休みやすさや時間の融通も含めた「はたらきやすさ」と、仕事に対する「はたらきがい」をセットで提供したいと考えています。

 

たとえば、Aという窓口のメンバーがBの窓口も支援できるような「業務シェア」の体制を作ることで、急な欠勤があってもパフォーマンスを落とさず、かつメンバーが安心して休める環境を整えることができます。加えて、センターレス化を進めることで、これまではたらきたくてもはたらけなかった方々にも活躍の場を広げていきたいです。

 

ナレッジと最新のAIツールを融合させ、一人ひとりの価値を最大化させる。そんな「はたらきやすさ」と「高度な価値提供」が両立する組織へと、これからも進化が続けられるように支えていきたいと考えています。