プリセールスとは?営業とエンジニアをつなぐ重要な役割
プリセールスとは、その名前が示す通り「プリ(Pre=前)」と「セールス(Sales=営業)」を組み合わせた言葉です。
これは、営業活動が本格化する前段階や、まさに商談が進んでいる最中において、技術的な専門知識を武器に営業担当者を力強くサポートする専門職を指します。
特にIT業界の製品やサービスは、クラウドやAIといった技術の進化に伴い、日に日に高度で複雑なものになっていますよね。
そのため、営業担当者一人の知識だけでは、お客様から寄せられる専門的な質問にすべて答えきれなかったり、数ある選択肢の中からお客様にとって本当に最適な提案を組み立てることが難しくなったりするケースが、増えているのが実情です。
そんな、営業担当者が技術の壁に直面した時にこそ、プリセールスの出番となります。
彼らは、営業担当者とお客様の間に立ち、自社の製品やサービスがお客様の抱えるビジネスの課題を「技術的にどう解決できるのか」を、具体的に説明する役割を担います。
その姿は、まるで営業担当者と技術者であるエンジニアの間で、商談をスムーズに成功へと導き、受注の確度を高めるためには欠かせない、キーパーソンと言えるでしょう。
1-1. プリセールスの具体的な仕事内容と営業との違いを解説
プリセールスの仕事内容は非常に多岐にわたりますが、その活動の中心は、一貫して技術的な専門知識を最大限に活用した営業支援活動です。
具体的には、まず営業担当者と一緒にお客様先へ訪問し、ヒアリングに同席することから始まります。
そこでは、お客様が抱えている課題や、システムに対する技術的な要件を、専門家の視点から深く、そして正確に掘り下げて理解していきます。
その上で、自社の製品やサービスをどのように組み合わせればお客様にとっての解決策となるかを考え抜き、技術的な裏付けのある、説得力に満ちた提案書を作成するのです。
さらに、商談が重要な局面を迎えれば、製品のデモンストレーションを実際に行い、お客様に具体的な活用イメージを掴んでもらいます。
また、その場で飛び出す専門的な質問に対しても、的確かつ分かりやすく回答することで、お客様が抱える不安や疑問を一つひとつ丁寧に解消し、深い信頼を獲得していきます。
もし、営業担当者が「何を」「誰に」売るかという「What/Who」に集中する役割だとすれば、プリセールスは「どのようにして技術でお客様の課題を解決するか」という具体的な方法、つまり「How」の部分を専門的に担うのが、両者の大きな違いです。
時には、お客様と開発チームの間に立って技術的な要件を調整する役割を担うこともあり、その活動範囲は企業の利益に直結する非常に広い領域に及ぶと言えます。
1-2. なぜ今、IT業界でプリセールスの価値が高まっているのか?
現代のIT業界、特にBtoBの領域において、プリセールスという職種の重要性がこれまでにないほど急速に高まっています。
その背景には、テクノロジーのめまぐるしい進化がもたらした、無視できない二つの大きな変化が存在します。
一つ目の変化は、クラウドサービスやAIといった最先端技術がビジネスの現場で活用されるようになり、企業が提供する製品やサービスが、高度化・複雑化していることです。
これにより、一人の営業担当者が関連する全ての技術を完璧に理解し、お客様に分かりやすく説明することが、物理的にも時間的にも極めて困難になりました。
そして二つ目の変化は、お客様自身のITリテラシーが格段に向上しているという点です。
今や、インターネットで検索すれば専門的な情報が簡単に入手できるため、お客様は購買を検討する段階で、より専門的な視点から質問を投げかけてくるようになりました。
このような状況で「専門の者に確認して後日回答します」という従来型の対応では、商談のスピード感や熱量が失われ、あっという間に競合他社に差をつけられてしまいます。
深い専門知識を持つプリセールスが商談の場に同席することで、お客様の疑問にその場で答えることができ、それがお客様の信頼関係に繋がるため、受注確度を高める切り札として、その価値が広く認められているのです。
「提案が遅い」「開発が進まない」営業と開発が抱える共通の悩み
多くのIT企業において、営業部門と開発部門は、それぞれが異なる種類の悩みを抱えているように見えます。
しかし、その問題の根源を深く探っていくと、実は「部門間の連携不足」という共通の課題が潜んでいることが少なくありません。
営業部門からは「もっと早く、質の高い提案活動に集中したいのに」という声が聞こえ、一方で開発部門からは「お客様への対応に追われて、本来の開発業務が全く進まない…」という声が上がっています。
これらの悩みは、両部門の連携、特に技術情報の伝達がうまくいっていないことを明確に示唆しているのです。
例えば、営業担当者がお客様から受けた技術的な質問を開発部門に持ち帰るものの、開発担当者は日々の開発業務や障害対応で手一杯です。
その結果、回答が遅れ、提案の絶好のタイミングを逃してしまうという事態が頻発します。
一方で、開発担当者は、営業からの問い合わせに対応することで、取り組むべき開発作業を中断させられ、生産性が低下し、開発スケジュールに遅れが生じてしまうのです。
このような負のスパイラルは、個々の部門の努力や根性論だけでは決して断ち切ることができません。
この営業と開発の間に横たわる「連携の溝」こそが、組織全体の生産性を低下させ、企業の成長を妨げる大きなボトルネックとなっているのです。
2-1. 営業部門の課題:技術的な壁による提案スピードの低下と失注
営業部門が日々直面している最も大きな課題の一つ、それは技術的な知識の不足が引き起こす「提案の壁」です。
お客様との商談の場で「このシステムと、今使っている基幹システムは連携できますか?」」といった専門的な質問を投げかけられた場面を想像してみてください。
ここで営業担当者だけでは即答できず「一度社内に持ち帰って、技術担当の者に確認します」と答えざるを得ない場面は、決して少なくありません。
しかし、この一言が商談の熱量を一気に下げ、お客様の心の中に「この会社に任せて本当に大丈夫だろうか」という小さな、しかし致命的な不安の種を植え付けてしまうのです。
回答を待っていただく間に、お客様の導入意欲は少しずつ薄れていき、その隙に、スピーディーで的確な対応をしてくれた競合他社に案件を奪われてしまうというケースも起こります。
また、仮に回答できたとしても、技術的な裏付けが不十分なまま提案を進めてしまうと、どうしても内容に深みや説得力がなくなり、お客様の心を動かすことはできません。
結果として、提案の「質」と「スピード」の両方が低下し獲得できたはずのビジネスチャンスを逃す「失注」という、営業にとって最も避けたい結果に繋がってしまうのです。
2-2. 開発部門の課題:顧客対応による開発リソースの圧迫と疲弊
その一方で、開発部門に目を向けると、本来の最重要業務であるはずの製品開発に全く集中できないという、極めて深刻な問題が発生しています。
特に、社内にプリセールスのような専門職がいない場合、その役割は、必然的にチーム内で最も技術力が高く、優秀なエンジニアが兼任せざるを得ない状況に陥りがちです。
営業担当者から寄せられる技術的な質問への回答、提案資料の作成支援、さらには急な商談への同席依頼など、直接的な顧客対応業務に多くの貴重な時間が割かれてしまいます。
これらの業務は、一つひとつは会社の売上に貢献する重要な活動であっても、エンジニアの立場から見れば、開発作業を中断させる、厄介な「割り込みタスク」に他なりません。
このような頻繁な割り込みは、思考の切り替え、いわゆるコンテキストスイッチに多大な精神的エネルギーを消費させ、エンジニアの生産性を著しく低下させます。
その結果、新機能の開発が計画よりも遅れたり、見つかったバグの修正が後回しになったりするなど、製品のリリーススケジュール全体に深刻な悪影響を及ぼすことになります。
このような状況が慢性化すれば、エンジニアは心身ともに疲弊し、仕事へのモチベーションも低下してしまいます。
最悪の場合、会社の将来を担うはずだった優秀な人材の離職にもつながりかねず、企業の競争力の根幹そのものを揺るがすほどの事態に発展する危険性をはらんでいるのです。
プリセールス外注が解決策!受注率向上と開発効率化を実現するメリット
これまで見てきたような、営業部門と開発部門がそれぞれに抱える根深い課題を、一挙に、そして同時に解決する極めて有効な手段があります。
それこそが「プリセールスの専門家を外部から調達する」、すなわち「プリセールスの外注」です。
もちろん、自社でプリセールス人材を採用し、育成するには時間とコストがかかりますが、専門のサービスを利用すれば、即戦力となるプロフェッショナルを、すぐに確保することが可能です。
プリセールスの専門家がチームに加わることで、彼らは営業と開発の間に立ち、技術的なコミュニケーションを円滑にする「潤滑油」のような、不可欠な役割を果たしてくれます。
その結果、営業担当者は、顧客との関係構築や提案活動といった本来の業務に専念できるようになり、提案の質とスピードは向上し、受注率は大きく改善されるでしょう。
同時に、開発部門のエンジニアは煩わしい顧客対応から解放され、開発業務に100%集中できる理想的な環境が整います。
これにより、開発効率も飛躍的に上がり、製品の市場競争力強化にも直接つながります。
プリセールスの外注は、単なる業務のアウトソーシングという枠を超え、企業全体の生産性を底上げし、持続的な成長を加速させるための、「戦略的投資」といえるのです。
3-1. 「営業部門向け」提案の質とスピードが向上し、大型案件の受注へ
プリセールスの専門家を外注という形で自社のチームに迎えることは、営業部門にとって、まさに「鬼に金棒」という言葉がぴったりの状況を生み出します。
商談という場に、技術のプロフェッショナルが同席することで、お客様から寄せられる、専門的な質問に対しても、その場で分かりやすい言葉で回答できるようになります。
これにより「持ち帰って確認します」という、商談の流れを止めてしまうタイムロスがなくなり、会話のテンポを維持したまま、お客様の信頼を掴むことが可能になるのです。
さらに、プリセールスの価値は、単に質問に答えるだけにとどまりません。
彼らは、お客様のビジネスモデルや業界特有の課題を深くヒアリングし、技術的な視点か付加価値の高い提案を組み立てる強力な手助けをしてくれます。
その結果、提案書全体の説得力が格段に増し、機能や価格だけではない、本質的な価値で競合他社との差別化を明確に図ることができるようになります。
このように、提案の「質」と「スピード」が向上することで、単価の高い大型案件や、要件が複雑なプロジェクトの受注率も、大きく高まることが期待できるでしょう。
3-2. 「開発部門向け」エンジニアが開発に集中し、製品競争力を強化
プリセールスの外注という選択肢は、日々、顧客対応と開発業務の板挟みに苦しんでいる開発部門にとって、まさに待望の「救世主」となり得ます。
その最大の理由は、これまで営業支援や顧客対応に多くの時間を奪われていた優秀なエンジニアたちが、その重い負担から完全に解放されるからです。
プリセールスの専門家が、営業担当者とお客様の間の「技術的な専用窓口」として機能することで、開発部門のエンジニアへの不規則な問い合わせや、商談の同席は減少します。
これにより、エンジニアは新機能の開発やシステムのパフォーマンス改善といった、コア業務に100%集中できる、理想的な環境を手に入れることができるのです。
開発プロセスが安定し、計画通りにプロジェクトが進むようになれば、製品のリリースサイクルは短縮され、変化の速い市場のニーズに対しても対応できるようになります。
結果として、製品そのものの品質と機能性が向上し、市場における競争力が強化されるという、企業にとって非常に価値のある「好循環」が生まれるのです。
これは、エンジニアの仕事に対する満足度向上や、貴重な人材の離職率低下にも直接つながる、まさに一石二鳥、いや三鳥の価値がある解決策といえます。
3-3. なぜ内製より外注?コストを抑え即戦力を確保する賢い選択
プリセールスの重要性を十分に理解したとしても、多くの経営者や部長職の方が次に悩むのが「自社で採用して育てるべきか、それとも外注すべきか」という問題でしょう。
ここで、なぜ外注が賢い選択となり得るのか、その理由を具体的に考えてみましょう。
まず、プリセールス人材を内製化、つまり正社員として採用する場合、採用活動にかかるコストや毎月の給与といった人件費はもちろんのこと、一人前のプロフェッショナルに育つまでの長い教育期間と、その間の教育コストという目に見えない費用も発生します。
特に、高い技術力と優れたコミュニケーション能力を高いレベルで兼ね備えた、いわゆる「ハイブリッド人材」を見つけ出すこと自体が、現在の採用市場では非常に困難です。
一方、外注サービスを利用すれば、厳しい選考基準をクリアした経験豊富なプロフェッショナルを「即戦力」として、必要な時にすぐ活用を開始できます。
必要な期間で契約できるため、人件費を固定費として抱えるリスクがなく、変動費として柔軟に管理できるため、結果的にトータルコストを抑えることが可能になります。
また、外部の専門家は、多様な業界や様々な企業での支援経験を積んでいるため、自社の中だけでは得られない新しいノウハウ、成功事例といった知見をもたらしてくれます。
これらのメリットを総合的に考慮すると、特に迅速な成果を求め、経営資源を効率的に活用したい場合、プリセールスの外注は非常に合理的で賢い経営判断といえるでしょう。
プリセールス導入を成功に導く実践ステップ
プリセールスの外注が、自社の課題にとって有効な解決策であるとご理解いただけた上で、次に重要になるのが、その導入をいかにして成功させるか、という具体的な進め方です。
ただ単に外部の専門家をチームに迎え入れるだけでは、残念ながら期待したほどの成果が得られないこともあります。
導入成功の鍵は、まず「自社の課題を明確に定義すること」、次に「その課題解決に最も適したパートナーを慎重に選ぶこと」、そして最後に「社内の受け入れ体制を万全に整え、外注パートナーと一体となって目標に向かうこと」の3つです。
具体的には、どのような技術的スキルセットを持つ人材が必要なのか、そして、売上向上や工数削減といった、どのような成果をいつまでに期待するのかを、導入前に具体的かつ定量的に定義しておく必要があります。
そして、その要件を基に、外注先候補をリストアップし、実績や強みを比較検討し、企業文化や製品、そしてチームメンバーとフィットするパートナーを見極めるというプロセスが不可欠です。
この地道に見えるステップを行うことで、プリセールス導入の効果を最大化し「受注率の向上」と「開発効率化」という目標達成へと、着実に近づくことができるでしょう。
4-1. 失敗しない外注パートナー選び!成果を出すための3つのポイント
プリセールスの外注で期待通りの成果を出すためには、どのパートナー企業を選ぶかが、成功の9割を決めると言っても過言ではありません。
世の中に数多く存在するサービスの中から、貴社にとって最適なパートナーを見つけ出すために、契約前に必ず確認していただきたい3つの重要なポイントをご紹介します。
第一に「技術力と業界知識の深さ」です。
当然ながら、自社の製品やサービス、そしてターゲットとするお客様の業界について深い理解がなければ、お客様の心に響く質の高い提案はできません。
過去の支援実績や公開されている導入事例を詳しく確認し、そのパートナーの専門分野が自社のビジネスと合致しているかを厳しく見極めましょう。
第二のポイントは「コミュニケーション能力の高さ」です。
どれだけ優れた技術力を持っていても、その専門知識を営業担当者やお客様に対して、分かりやすい言葉で伝えられなければ意味がありません。
事前の面談などを通じて、専門用語を噛み砕いて説明できるか、相手の質問の意図を汲み取って的確に回答できるか、といった対話能力をしっかりと確認することが大切です。
そして第三に「実績と柔軟な対応力」です。
過去にどのような成果を出してきたのかという実績と、サポート体制を柔軟に組んでくれるかどうかも、長期的な関係を築く上で非常に重要な判断基準となります。
この3つのポイントを総合的に評価し、心から信頼できるパートナーを選ぶことが、成功への一番の近道となります。
4-2. 専門家の知見で課題解決!プリセールスサービス
ここまで、プリセールスという専門職が、営業部門と開発部門の双方の根深い課題を解決し、企業の力強い成長を後押しする、いかに重要な存在であるかを解説してきました。
もし今、貴社が「提案のスピードが遅く、失注が続いている」「本来の開発が進まない」といったお悩みを一つでも抱えているのであれば、プリセールスの外注は非常に有効な選択肢となるはずです。
専門家の豊富な知見と経験を活用することで、提案の質は劇的に向上し、エンジニアは本来の創造的な業務に集中できる理想的な環境が整います。
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