コンタクトセンターのKPIは何に設定すべき?運営改善につながる考え方

コンタクトセンターのKPIは何に設定すべき?運営改善につながる考え方

コンタクトセンターの成果を最大化するためには、適切なKPI設定が欠かせません。しかし、「とりあえず設定した目標を、なんとなく追いかけているだけ」になっていませんか?

「応答率は高いのに、なぜか顧客満足度が上がらない…」
「処理時間を短くしたら、かえってクレームが増えてしまった…」
「オペレーターの評価基準が曖昧で、チームの士気が上がらない…」

もし、このようなお悩みを抱えているなら、その原因はKPIの設定や活用方法そのものにあるのかもしれません。本当に意味のあるKPIは、ただの数字ではなく、チームを正しい方向へ導き、パフォーマンスを向上させるための「羅針盤」のような役割を果たします。

この記事では、コンタクトセンターの運営をする上で、成果に繋がるKPI設定の具体的なコツを解説します。

明日からの改善活動に直結する重要指標の見つけ方から、多くのセンターが直面する構造的な課題を乗り越えるヒントまで、わかりやすくご紹介します。

目次

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    まずは基本から|コンタクトセンターの役割とKPI設定の必要性

    コンタクトセンターと聞くと、多くの方が電話を受ける場所というシンプルなイメージをお持ちかもしれません。

    しかし、現代のビジネスシーンにおいて、コンタクトセンターは企業の「顔」として、お客様と直接コミュニケーションをとる、きわめて重要な役割を担っています。

    お客様からの商品やサービスに関するご質問への回答はもちろんのこと、時にはお困りごとのご相談に乗ったり、貴重なご意見や時には厳しいクレームを受け止めたりと、その業務内容は非常に多岐にわたります。

    こうした一つひとつの丁寧なコミュニケーションの積み重ねが、お客様がその企業に対して抱く印象、つまりは顧客満足度やブランドイメージそのものを形作っていくのです。


    お客様が「この会社は信頼できるな」と感じてファンになってくださるか、あるいは「もう二度と利用したくない」と感じて離れていってしまうかは、コンタクトセンターの応対品質に大きくかかっていると言っても決して過言ではありません。

    まさに、お客様との良好な関係を築き、それを長期的に維持していくための最前線基地、それがコンタクトセンターなのです。

    単なる問い合わせ窓口ではなく、顧客とのエンゲージメントを高め、企業の成長を支える戦略的な拠点として、その価値はますます高まっています。


    1-1. なぜKPI設定が不可欠?目標達成への道筋を示す重要性

    コンタクトセンターが企業にとって非常に重要であることはご理解いただけたかと思いますが、「とにかく一生懸命頑張る」といった精神論だけでは、応対品質や業務効率を継続的に向上させることは困難です。

    そこで絶対に欠かせないのが、KPIの設定です。

    KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字を取ったもので、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。

    これは、目的地までの道のりを照らし、進むべき方向を示してくれる「地図やコンパス」のようなものだとイメージしていただくと分かりやすいでしょう。


    例えば、「顧客満足度を現在の70%から80%に向上させる」という大きな目標(KGI)を立てたとします。

    その目標を達成するために、具体的に何を、どのくらい改善すれば良いのかを示す中間的な指標がKPIにあたります。

    KPIを設定することで、チーム全員が同じゴールを目指して進むことができ、オペレーター一人ひとりも自分の業務のどこを改善すれば目標達成に貢献できるのかが明確になります。

    さらに、現状の課題が具体的な数値として「見える化」されるため、感覚的ではなく、データに基づいた具体的な改善策を立てやすくなります。

    そして、実行した施策が本当に効果があったのかを客観的に判断し、次のアクションへと繋げていくことも可能になるのです。

    目標達成への確かな道筋を照らし、組織全体を正しい方向へと導くために、KPIの設定は絶対に欠かせない、極めて重要なプロセスであると言えます。



    【業務別】コンタクトセンターで追うべき重要KPI指標

    コンタクトセンターのパフォーマンスを正しく評価し、継続的な改善活動へと繋げていくためには、その業務内容に応じた適切なKPIを設定することが何よりも重要です。

    一口にコンタクトセンターの業務と言っても、その内容は大きく二つに分類することができます。

    一つは、お客様と直接お話しする「電話業務」、そしてもう一つは、通話後のデータ入力やメールでの問い合わせ対応といった「事務業務」です。


    これらの業務は性質が異なるため、パフォーマンスを測るべき指標も当然変わってきます。

    例えば、電話業務においては、お客様をお待たせすることなく、いかにスムーズにご案内できるかという「効率」の側面と、お客様に心からご満足いただけるような応対ができたかという「品質」の側面、この両面からパフォーマンスを測定する必要があります。

    一方で、事務業務においては、処理の「速さ」はもちろんのこと、お客様の大切な情報を扱うため、ミスなく正確に処理を行う「正確性」が極めて重要視されます。

    ここでは、これら2つの業務別に、多くのコンタクトセンターで実際に活用されている主要なKPI指標を具体的にご紹介していきます。

    ご自身のセンターではどの指標を重視すべきか、現状の課題と照らし合わせながら読み進めてみてください。


    2-1. 【電話業務編】応対品質と効率化を測る主要KPI

    電話業務におけるKPIは、大きく分けて「品質」を測る指標と、「効率」を測る指標の2つの軸で設定するのが一般的です。

    まず、応対品質を測るための代表的なKPIとして「顧客満足度:CSAT(Customer Satisfaction Score)」が挙げられます。

    これは、通話終了後のIVR(自動音声応答)アンケートやSMS(ショートメッセージサービス)などを通じて、お客様に直接「今回の応対に満足いただけましたか?」といった質問に答えていただくもので、応対品質を最もダイレクトに反映する指標と言えるでしょう。


    次に、効率面で非常に重要なKPIが「平均応答速度(ASA: Average Speed of Answer)」です。

    これは、お客様からの着信に対してオペレーターが応答するまでにかかった時間の平均値を示しており、この時間が短いほど、お客様をお待たせしていない、繋がりやすいセンターであると言えます。

    また、「平均処理時間(AHT: Average Handle Time)」も欠かせない効率指標の一つです。

    これは、オペレーターがお客様との通話を開始してから、関連する後処理を完了させるまで、1件の対応に要した時間の平均を表します。

    ただし、AHTは短縮だけを追求してしまうと、応対が雑になったり、必要な案内を省略してしまったりする恐れがあり、結果として顧客満足度の低下を招くリスクもはらんでいます。

    そのため、AHTのような効率指標は、必ずCSATのような品質指標とセットで分析し、バランスの取れた改善を目指す視点が不可欠です。

    これらのKPIを総合的に分析することで、電話業務の全体像を正確に把握し、具体的な改善点を見つけ出すことができるのです。


    2-2. 【事務業務編】処理時間と正確性を測る主要KPI

    コンタクトセンターの重要な業務は、お客様との電話応対だけにとどまりません。

    お客様との通話内容をCRMシステムなどに入力したり、メールやチャットでの問い合わせに返信したりといった事務業務も、センター全体の生産性と品質を支える上で欠かせない仕事です。

    この事務業務において特に重視されるKPIは、主に「処理時間」に代表される効率性と、「正確性」の2つの側面から設定されます。


    例えば、「1件あたりの処理時間」や「1時間あたりの処理件数」といった指標は、業務の効率性を測るための最も基本的なKPIとなります。

    これらの数値を定点観測することで、業務プロセスに無駄な工程がないか、あるいは特定の作業に時間がかかりすぎていないかといったボトルネックを特定し、改善に繋げることができます。

    そして、効率性と同じくらい、場合によってはそれ以上に重要なのが「処理正確率」や「エラー率」といった、業務の正確性を測る指標です。

    お客様の個人情報や注文情報を間違って入力してしまったり、メールの返信内容に誤りがあったりすると、お客様にご迷惑をおかけするだけでなく、大きなトラブルやクレームに発展しかねません。

    正確性を高い水準で維持し続けることは、お客様からの信頼を守り、企業のブランド価値を維持する上で不可欠な要素なのです。

    これらの効率性と正確性に関するKPIを適切に管理・分析することで、迅速かつミスのない、高品質な事務処理体制を構築していくことが可能になります。



    コンタクトセンターの3大課題と外部委託による解決策

    コンタクトセンターを自社で運営していると、多くの企業が共通の根深い課題に直面します。

    それは、どれだけ優れたKPIを設定し、目標を明確にしたとしても、日々の運用の中でどうしても発生してしまう構造的な問題です。

    例えば、特定のベテラン社員にしか対応できない複雑な業務が生まれてしまう「属人化」の問題。

    また、新商品の発売やキャンペーン時期と通常期とで、入電数がジェットコースターのように大きく変動する「繁閑差への対応」の難しさ。


    そして、次々と更新される新しい情報や対応ノウハウが組織全体にうまく共有されず、個人の経験の中に埋もれてしまう「ナレッジ不足」といった課題が挙げられます。

    これらの課題は、それぞれが独立しているように見えて、実は互いに影響し合っています。

    そして、応対品質のばらつきや非効率な人員配置、さらにはビジネスチャンスの損失などを引き起こし、コンタクトセンター全体のパフォーマンスを徐々に低下させてしまう大きな要因となるのです。

    ここでは、多くのコンタクトセンターが抱えるこれら3つの大きな壁について深く掘り下げ、その有効な解決策として注目される「外部委託」という選択肢について、そのメリットを詳しく解説していきます。


    3-1. 運営で直面する3つの壁|属人化・繁閑差・ナレッジ不足

    コンタクトセンター運営における一つ目の大きな壁は、「業務の属人化」です。

    これは、「この難しい問い合わせは、ベテランのAさんでないと分からない」「あの特殊なシステムの操作はBさんしかできない」といったように、特定の個人のスキルや知識、経験に業務が過度に依存してしまっている状態を指します。

    その担当者が休暇を取ったり、退職してしまったりすると、途端に業務が滞るリスクを常に抱えることになり、組織として非常に不安定な状態と言わざるを得ません。


    二つ目の壁が、「繁閑差への対応」の難しさです。

    セール期間中やテレビCM放映後などは電話が鳴りやまないほど忙しい一方で、閑散期にはオペレーターが手持ち無沙汰になってしまうなど、業務量の波が非常に激しいのがコンタクトセンターの大きな特徴です。

    この繁閑の差に合わせて人員を常に最適に配置することは極めて難しく、繁忙期に合わせた人員を抱えれば閑散期にコストの無駄が生じ、逆に閑散期に合わせると繁忙期に応答率が著しく悪化し、機会損失に繋がってしまいます。


    そして三つ目の壁が、「ナレッジ不足と蓄積の難しさ」です。

    新商品や新サービスの追加、頻繁に行われる仕様変更やキャンペーン情報など、オペレーターが覚えなければならない情報は日々増え続けます。

    これらの膨大な知識を効率的に蓄積し、誰もがいつでも参照できる形で共有する仕組みがなければ、オペレーター個々の知識レベルに差が生まれ、応対品質にばらつきが出てしまい、結果として顧客満足度の低下を招いてしまうのです。


    3-2. 課題解決の切り札としての「外部委託」という選択肢

    自社のリソースだけでは解決が難しい「属人化」「繁閑差」「ナレッジ不足」といった根深い課題に対し、非常に有効な解決策となり得るのが「外部委託(アウトソーシング)」という選択肢です。

    コンタクトセンター運営を専門とする委託会社は、業務を標準化し、誰が対応しても一定の品質を保てるような分かりやすいマニュアルの作成や、効果的な研修体制を構築する豊富なノウハウを持っています。

    これにより、特定の個人に業務が依存する「属人化」の状態から脱却し、組織として安定した運用を実現することが可能になります。


    また、多くのセンター運営で課題となる「繁閑差」の問題に対しても、外部委託は大きな力を発揮します。

    専門の委託会社は、複数のクライアント業務を運営する中で、業務量に応じて人員を柔軟に調整する体制を組むことができます。

    そのため、自社で常にピーク時に合わせた最大数の人員を抱える必要がなくなり、人件費を中心としたコストの最適化を図ることができるのです。

    さらに、「ナレッジの蓄積」に関しても、FAQシステムの構築・運用や、定期的な情報更新フローの整備といったナレッジマネジメントの仕組み作りを得意としています。

    このように、外部委託は単に人手を借りるというだけでなく、コンタクトセンターが抱える構造的な課題を根本から解決するための「体制」や「仕組み」そのものを導入する手段として、大きな効果を発揮するのです。


    3-3. コンタクトセンターのお悩みならパーソルビジネスプロセスデザイン

    ここまでご覧いただいたように、コンタクトセンターのパフォーマンスを最大化し、企業の成長に貢献する組織へと進化させるためには、まず自社の目指す姿に合わせた適切なKPIを設定し、その数値を継続的に計測・分析しながら改善を繰り返していくことが不可欠です。

    しかし、その一方で、日々の運用の中で発生する「属人化」や「繁閑差への対応」、そして「ナレッジの蓄積」といった根深い課題を自社の力だけで解決し、理想的な運用体制を構築するのは決して簡単なことではありません。


    もし、貴社がコンタクトセンターの運営において、何らかの課題を感じていらっしゃるのであれば、一度、私たちのような外部委託の専門家のノウハウを活用することを検討してみてはいかがでしょうか。

    私たちパーソルビジネスプロセスデザインは、長年にわたり様々な業種・業界のコンタクトセンター運営を支援してきた専門知識と豊富な実績をもとに、お客様一社一社の状況に合わせた最適な解決策をご提案します。

    現状の課題を丁寧にヒアリングし、分析するところから、具体的なKPIの設計、そしてそれを達成するための効率的な運用体制の構築まで、一貫してサポートさせていただくことが可能です。

    課題解決に向けた確かな第一歩を、私たちと一緒にはじめませんか。

    どうぞお気軽にお問い合わせください。


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