社員研修の外部委託とは?運営負担を減らすための考え方と進め方

社員研修の外部委託とは?運営負担を減らすための考え方と進め方

オンライン研修の準備や、eラーニングの受講管理、受講者からの問い合わせ対応など、

社員研修に付随する運営業務は年々増え続けています。

研修の重要性が高まる一方で、「運営や管理に時間を取られ、研修内容の企画や改善まで手が回らない」と感じている人事担当者の方もいるのではないでしょうか。

こうした状況を受けて、近年では社員研修の進め方そのものを見直し、

一部の業務を外部に委ねるという選択肢を検討する企業も増えています。

すべてを外部に任せるのではなく、運営や管理といった業務をどのように分担するかを考えることがポイントになります。

本記事では、社員研修を外部委託する際の基本的な考え方や、

運営負担を抑えながら研修の質を保つための進め方について整理します。

委託の是非を判断するための材料として、まずは現状を整理する視点からご覧ください。

目次

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    社員研修の負担を外部委託で軽減!業務の切り出しでコア業務に集中


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    1-1. 研修のオンライン化や多様化で増え続ける人事部門の負担

    近年、私たちの働き方は大きく変わり、それに合わせて社員研修のスタイルも進化を続けています。

    特に、インターネットさえあればどこからでも参加できるオンライン研修や、各自が好きな時間に学習できるeラーニングは、多くの企業で当たり前のように導入されるようになりました。

    これらの新しい研修方法は、時間や場所の制約をなくすといった大きなメリットがある一方で、実は人事教育担当の業務を以前よりも複雑にし、負担を増やしているという側面も持っています。

    例えば、オンライン研修を一つ開催するだけでも、配信に使うツールの設定や参加者への丁寧な接続方法の案内、当日に起こりがちな「音声が聞こえない」「映像が映らない」といった通信トラブルへの対応など、これまでの対面研修にはなかった専門的な作業がたくさん発生します。

    さらに、新入社員向け、中堅社員向け、管理者向けなど、様々な研修が同時に進行することも多く、それぞれの参加者リストの管理、学習の進み具合のチェック、そして次々と寄せられる質問への対応などが複雑に絡み合い、担当者の業務はどんどん増えていくばかりです。

    その結果、本来であれば最も時間とエネルギーを注ぐべきである「どのような研修が会社の成長に繋がるか」を考える企画業務や、「研修がどれだけ効果があったか」を測定するような、企業の未来を創る大切なコア業務に集中できなくなってしまうという課題が、多くの企業で深刻になっています。


    1-2. 研修運営の負担を整理するための考え方

    社員研修に関わる業務が増えてくると、「すべてを社内で対応し続ける必要があるのだろうか」と、一度立ち止まって考えたくなる場面も出てきます。

    外部委託という言葉から、研修全体を外に任せるイメージを持つ方もいるかもしれませんが、近年は必ずしもそうした形だけが選択肢ではありません。

    研修に関連する業務を一つひとつ整理し、その中で運営や管理に関わる作業について、進め方を見直す企業も増えています。

    具体的には、研修案内の配信や参加者の出欠管理、資料準備、研修後アンケートの集計といった、定型的でボリュームが出やすい作業が該当します。

    これらは研修を円滑に進めるうえで欠かせない一方、研修内容そのものを設計する業務とは性質が異なります。

    こうした業務を切り分けて考えることで、研修の目的設定や内容設計、効果の振り返りといった部分は引き続き社内で担いながら、

    日々の運営負担を抑える体制を検討しやすくなります。

    研修の質をどう保つかと同時に、運営体制をどう整えるか。

    その両方を整理する視点として、業務の役割を分けて考えることが一つの手がかりになります。


    社員研修の外部委託はどこまで?内製と外注の最適な役割分担


    2-1. コア業務に集中するための判断基準|社内で担うべき研修業務

    社員研修の効果を最大限に高めるためには、どの仕事を社内で責任を持って行い、どの仕事を外部のプロに任せるか、その役割分担をはっきりとさせることが何よりも重要です。

    まず、社内で絶対に手放してはいけない「コア業務」とは、一言でいえば「会社の未来を創る人材を育てるための設計図を描く仕事」です。

    これは、企業の成長戦略や人材育成の方針そのものに関わる、研修の根幹をなす部分を指します。

    具体的には、「私たちの会社は、将来どのようなスキルやマインドを持った人材を必要としているのか」という研修の目的を設定すること、その目的に合わせて「誰に研修を受けてもらうか」対象者を選ぶこと、そして会社の課題解決に直接つながるような研修の具体的な内容を企画・設計することなどが挙げられます。

    さらに、研修を実施した後に「参加者にどのような変化があったか」「会社の業績にどう貢献したか」といった効果を測定し、評価することも非常に重要なコア業務です。

    これらの業務は、自社の企業文化や事業の特性、そして社員一人ひとりの個性や状況を最も深く理解している社内の担当者が行うからこそ意味があります。

    外部ベンダーにはない、内部からの視点や深い理解があってこそ、本当に自社の未来に貢献する人材育成が実現できるのです。

    研修の魂ともいえるこれらのコア業務に、限られた時間とエネルギーを集中させることが、外部委託を成功へと導くための最初の、そして最も大切な一歩となります。


    2-2. 効率化の鍵を握るノンコア業務|外部委託しやすい業務とは

    研修の魂である「コア業務」にじっくりと取り組むためには、それ以外の「ノンコア業務」をいかに効率よく片付けるかが成功の鍵を握っています。

    ノンコア業務とは、研修の品質そのものを直接左右するわけではないものの、研修をスムーズに運営するためには絶対に欠かせない、時間と手間がかかる作業全般を指します。

    例えば、参加者のリストを作成して管理したり、研修の日時や場所を知らせる案内状や直前のリマインダーメールを送ったりといった準備段階の作業がまず挙げられます。

    さらに、研修で使うテキストや資料を人数分印刷して配布する作業、研修後にはアンケートを回収してその結果をデータ入力する作業、そして参加者から寄せられる「ログインできません」「会場はどこですか?」といった様々な問い合わせに一つひとつ対応する業務も含まれます。

    これらの業務は、一つひとつの作業は比較的単純かもしれませんが、数が多く、積み重なると人事担当者の貴重な時間を大きく奪ってしまいます。

    このような、手順がある程度決まっていてマニュアル化しやすい定型的な業務こそ、外部委託に最適な領域なのです。

    専門の業者に任せることで、作業が正確かつスピーディーに進むだけでなく、人事担当者は煩雑な事務作業から解放され、より付加価値の高いコア業務に専念できる理想的な環境が整うのです。


    2-3. 失敗しない外部委託先の選び方|3つの比較ポイント

    自社の研修を安心して任せられる、最適な外部委託先を見つけるためには、いくつかの重要なポイントを押さえて、複数の業者をじっくり比較検討することが大切です。

    第一に、最も重要なのが「実績と専門性」です。

    特に、オンライン研修の運営サポートやeラーニングの受講者管理といった、ある程度の知識やノウハウが求められる業務を委託したい場合には、過去に同様の案件を数多く手がけた実績があるかどうかを確認するのがベターです。

    第二のポイントは、「柔軟な対応力」です。

    企業によって研修の規模や内容は千差万別のため、決まりきったパッケージプランを提案するだけでなく、自社の細かい要望に合わせて委託する業務の範囲を自由にカスタマイズできるかどうかが非常に重要になります。

    「今回はこの作業だけをお願いしたい」といったように、本当に必要な業務だけを切り出して依頼できる業者であれば、無駄なコストを抑え、費用対効果の高い委託が実現できます。

    そして第三に、忘れてはならないのが「セキュリティ体制」の確認です。

    研修業務では、受講者の氏名や部署、メールアドレスといった大切な個人情報を取り扱うことになりますので、情報を安全に管理するための体制がしっかりと整っているかを必ずチェックしましょう。

    個人情報を適切に扱っている証である「プライバシーマーク」を取得しているか、データの管理方法はどうなっているかなど、具体的なセキュリティ対策について事前に確認しておくことで、安心して業務を任せることができます。


    パーソルが支援する社員研修の外部委託とは?具体的な業務例3選


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    3-1. オンライン研修・ウェビナーの運営サポートで当日のトラブルを回避

    いつでもどこでも開催できるオンライン形式の研修やウェビナーは非常に便利ですが、その一方で、当日の運営には特有の難しさやトラブルがつきものです。

    「講師の声が参加者に聞こえない」「画面に映すはずの資料が共有されない」「受講者がシステムにログインできない」といった機材や通信に関するトラブルは、残念ながらどんなに準備をしても起こり得ます。

    こうした予期せぬ事態が発生すると、講師や人事担当者はその対応に追われ、研修本来の目的である講義が中断してしまったり、場の雰囲気が悪くなってしまったりしがちです。

    私たちパーソルビジネスプロセスデザインでは、このようなオンライン研修特有の課題をまるごと解決するための、きめ細やかな運営サポートを提供しています。

    専任の担当者が、研修前の配信環境の入念なチェックやリハーサルの実施から、研修当日のカメラ切り替えや資料投影といった配信オペレーション、さらには参加者からチャットで寄せられる技術的な質問への対応まで、一貫して代行します。

    これにより、講師は講義内容に100%集中でき、人事担当者は研修全体の進行管理や参加者の反応の確認に専念でき、そして受講者の皆様も安心して研修に参加できるという、三方よしの環境を整えることができます。

    万が一のトラブルにも専門家が迅速に対応できるため、質の高いオンライン研修を常に安定して実施することが可能になります。


    3-2. eラーニングの受講管理を委託し、学習進捗の見える化を実現

    自分のペースで学習を進められるeラーニングは、社員の自己学習を促す上で非常に有効な手段ですが、多くの企業で「導入したはいいものの、その後の運用が大変」という課題に直面しています。

    特に、数百人、数千人といった多数の社員を対象とする場合、一人ひとりがどのコースをどこまで学習しているのかを正確に把握し、まだ受講していない人や進捗が遅れている人に対して個別にリマインドの連絡を行うといった受講管理業務は、非常に煩雑で膨大な手間がかかります。

    この作業に追われ、本来やるべき他の業務が圧迫されてしまうケースも少なくありません。

    パーソルビジネスプロセスデザインでは、こうしたeラーニングシステムの運用代行や、手間のかかる受講管理業務をお客様に代わって行います。

    具体的には、LMS(学習の進み具合などを管理するためのシステム)への受講者情報の登録や、各社員へのコースの割り当てといった初期設定から、日々の受講状況のモニタリング、進捗が芳しくない社員への丁寧な督促連絡、そして月ごとの全体の進捗状況をまとめたレポートの作成まで、一連の管理業務をまとめてお任せいただけます。

    これにより、人事担当者は手作業でのデータ集計や個別連絡といった業務から解放され、全体の学習進捗状況をデータで正確に把握できるようになります。

    その結果、より効果的な学習促進のための新しい施策を検討するなど、より戦略的で創造的な業務に貴重な時間を使えるようになるでしょう。


    3-3. 研修ヘルプデスクの設置で受講者からの問い合わせ対応を一本化

    多くの企業では、新入社員研修、階層別研修、専門スキルアップ研修など、年間を通じて複数の研修プログラムが同時に進行しています。

    そうなると、受講者からの様々な問い合わせが、人事部門だけでなく、情報システム部門や各事業部のマネージャーなど、社内のあちこちに分散してしまいがちです。

    「研修の申し込み方法がわかりません」「eラーニングのログインIDとパスワードを忘れてしまいました」「明日の研修に参加するためのURLはどこに記載されていますか?」といった内容の質問が、本来の担当者ではない人にまで寄せられ、それぞれの部署で対応に追われてしまうという光景は珍しくありません。

    パーソルビジネスプロセスデザインでは、このような非効率な状況を改善するため、研修に関するあらゆる問い合わせに一元的に対応する専門の「研修ヘルプデスク」の設置・運営を支援します。

    受講者からの電話やメールでの質問にまとめて対応する専用の窓口を設けることで、社内の様々な部署で発生していた問い合わせ対応の工数を劇的に削減することが可能です。

    また、よくある質問とその回答をまとめたFAQサイトを作成・整備し、多くの質問がヘルプデスクの一次対応で自己解決できるようにすることで、人事担当者はより専門的な質問への対応や、本来集中すべきコア業務にしっかりと時間を使える環境を取り戻すことができるのです。


    自社に合った社員研修の外部委託を見つけるために


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    4-1. 研修効果を最大化する外部委託の活用ステップ

    社員研修の外部委託を単なる業務のアウトソーシングで終わらせず、その効果を最大限に引き出すためには、計画的に正しいステップを踏んで進めていくことが非常に大切です。

    まず最初のステップとして、現状の研修に関連する全ての業務を、どんなに些細なことでもリストアップし、それぞれの作業に「誰が」「どれくらいの時間や工数をかけているか」を具体的に書き出して可視化します。

    次に、洗い出した業務を、会社の未来を創る「コア業務」と、運営を支える「ノンコア業務」の2種類に仕分けします。

    この時、会社の戦略上、社内で絶対に担うべき業務は何か、逆に外部に任せても問題ない業務、むしろ専門家に任せた方が効率的な業務は何かを、冷静に判断することが重要です。この仕分け作業が、最適な委託範囲を決める上でのしっかりとした土台となります。

    第三のステップでは、委託したいと判断したノンコア業務を安心して任せられる委託先の候補をいくつか探し、これまでの実績や料金体系、サポート体制などを多角的に比較検討します。

    もし、最初から大規模に委託することに不安を感じる場合は、まずは特定の研修の運営業務だけを試験的に任せてみるなど、「スモールスタート」で試してみるのも非常に有効な方法です。

    実際に一度委託してみて、その効果や業者との連携のスムーズさを確認しながら、少しずつ委託する範囲を広げていくことで、失敗のリスクを最小限に抑えながら、自社にとって最もフィットする外部委託の活用法を見つけ出すことができるでしょう。


    4-2. どの業務を委託すべきかお悩みならご相談ください

    ここまで、社員研修における業務の切り出しや外部委託の考え方、その進め方についてご説明してきましたが、「理屈はわかったけれど、いざ自社の場合となると、具体的にどこから手をつければ良いのかわからない」あるいは「どの業務がノンコア業務にあたるのか、自分たちだけでは判断が難しい」と感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

    確かに、日々の業務に追われる中で、自社の業務をすべて洗い出し、客観的な視点で仕分けを行うのは簡単なことではありません。

    もし、社員研修の業務負担の大きさに日々お悩みで、何から始めるべきか迷っているようでしたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

    パーソルビジネスプロセスデザインでは、お客様が現在抱えている課題や研修体制について、専門のコンサルタントが詳しくお話を伺います。

    そして、これまでに培ってきた豊富な実績と専門的なノウハウをもとに、貴社にとって最も効果的で、無理のない外部委託の形を一緒に考え、ご提案させていただきます。

    研修業務の効率化や品質向上に向けて、私たちが皆様の強力なパートナーとして全力でサポートします。

    まずは無料相談の場でお気軽にお問い合わせいただき、皆様のお悩みやご希望をお聞かせください。


    社員研修の委託に関するご相談はこちらから

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