世界的に定評のあるナレッジマネジメント手法「KCS」に沿った運営を実現
概要
総合人材サービスのパーソルグループで、BPO、ヘルプデスク/コンタクトセンターのアウトソーシングなどを手がけるパーソルワークスデザイン株式会社(代表取締役社長:平林 由義、本社:東京都豊島区/以下、パーソルワークスデザイン)と株式会社日立システムズ(代表取締役 取締役社長:柴原 節男、本社:東京都品川区/以下、日立システムズ)は、米国の非営利団体「サービスイノベーションコンソーシアム」が提唱するナレッジマネジメント手法「Knowledge-Centered Service(ナレッジセンターサービス/以下、KCS)」に準拠し、コンタクトセンターにおける業務知識の共有促進や属人化排除による業務効率化、対応品質向上を支援するナレッジマネジメントツールを共同開発しました。
パーソルワークスデザインは、両社のノウハウを生かして開発した本ツールの活用により、自社のヘルプデスク/コンタクトセンターのさらなる業務効率化を推進するとともに、ヘルプデスクコンサルティングサービスの一つとして、本ツールを活用したKCS導入支援サービスを提供していく予定です。
背景
コンタクトセンターサービスを提供する企業では、昨今のリモートワークの拡大や多様化・複雑化するユーザーのニーズに迅速かつ正確に応えるため、問い合わせ対応を管理するデータベースなどを導入し、対応するオペレーターの知識やスキルに依存することがないよう、組織全体で対応品質の維持・向上に努めています。
コンタクトセンターの運営課題を解決することを目的としたナレッジマネジメント手法として「KCS」があり、パーソルワークスデザインでは、このKCSを取り入れ、2018年10月に国内初の認定(KCSアワード)を取得するなど、国内におけるKCSの先進活用企業として業界をリードしています。
KCSでは問い合わせを受けた製品や対処方法などについて、オペレーターに知識や経験が無い場合、ナレッジをデータベースから検索し、他のオペレーターが過去に対応した実績を活用し回答します。その際、新たな対応が生じた場合は、データベースを最新の情報に修正したり、実績が見つからなかった場合は新規の対応をナレッジとして登録したりすることで、常にデータベースを最新の状態で活用し、コンタクトセンターの対応品質を維持します。
しかし、従来の運用支援ツールでは、KCSを取り入れる際にカスタマイズが必要となるほか、運用面では、対応履歴を管理する「問い合わせの管理」とナレッジを追加・修正する「ナレッジの管理」で管理プロセスが分かれており、オペレーターの作業負荷軽減が課題になっています。また、オペレーターがナレッジをデータベースから検索する際のヒット率向上や他のオペレーターが対応した実績が反映されるまでのタイムラグなどの改善が求められています。
詳細
こうした背景の下、パーソルワークスデザインはKCSに基づいた、より効率的なコンタクトセンター業務の運営を推進するため、コンタクトセンターサービスも手がけるITサービス企業の日立システムズと共同で、KCSに特化したナレッジマネジメントツールの開発に取り組みました。
HDI*1ストラテジックパートナーであり、KCSに関するノウハウが豊富なパーソルワークスデザインが監修を担い、システム開発力とコンタクトセンター業務に関する知見を兼ね備えた日立システムズが開発を行いました。
- 1HDI:1989年に設立された世界最大規模のサポートサービス業界のメンバーシップ団体で、サポート業界で国際的に認知されたサポート標準である「HDI国際スタンダード」を運営管理している
今回開発したツールでは、従来、KCSの運用を支援するツールで個別に管理されていた「問い合わせ管理」と「ナレッジ管理」を統合し、2つの管理プロセスを同一ツール内でシームレスに実施することで、オペレーターの作業負荷軽減を支援します。
また、少ない情報や話し言葉からでも適切な対応実績を検索するために最も重要となる検索エンジンについても、パーソルワークスデザインのノウハウに基づくチューニングとAI技術の活用により検索精度を向上させ、問い合わせ対応中の短い時間でも、これまではヒットしなかったナレッジも表示されるようになりました。
これらにより、他のオペレーターが対応し、作成・修正されたナレッジを即座に再利用することが可能となり、さらなる業務知識の共有促進や属人化排除による業務効率化、対応品質向上を支援します。
今後、パーソルワークスデザインのヘルプデスク/コンタクトセンターにおいて活用するだけでなく、日立システムズのコンタクトセンターにおいても、本ツールを活用してKCSに基づいた運営を行っていく予定です。
また、パーソルワークスデザインは、ヘルプデスクコンサルティングサービスの一つとして、今後、本ツールを活用したKCS導入支援サービスを提供し、コンタクトセンターを運営していく中で多くの企業が抱えている属人化や人手不足などの課題解決に貢献していきます。
KCS(Knowledge-Centered Service/ナレッジセンターサービス)概要
KCSとは、サービス組織がサービス範囲の拡大や、その役割・機能の複雑化に対応するため、「サービスイノベーションコンソーシアム」によって創られたナレッジマネジメントのベストプラクティスに基づいた方法論です。KCSの方法論の開発は1992年にスタートし、50億円以上を投じられ、現在も発展を続けています。
多くの問い合わせに対して、作りこまれた少量のナレッジを利用するこれまでのナレッジマネジメントの方法(多対少)とは異なり、KCSの環境下では顧客の問い合わせ対応の中で、顧客の経験(ナレッジ)を捉え、顧客の要求を基にナレッジを作成、見直し、改善する多対多モデルの方法論となります。このKCS運用の実践では問い合わせ対応のワークフローとナレッジマネジメントをシームレスに行う必要があり、ツールはこれを実現する基盤となります。
この手法は米国において多くの企業に取り入れられ、コールセンターやヘルプデスクのオペレーターからマネジメント層にいたるまで幅広く利用されています。
パーソルワークスデザイン株式会社について
設立 | 1971年1月 |
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代表者 | 平林 由義 |
本社 | 東京都豊島区池袋2-65-18 池袋WESTビル |
資本金 | 9,365万円 |
事業内容 | パーソルグループのパーソルワークスデザインは、2018年10月に日本アイデックス、ハウコム、テンプスタッフ・ライフサポートが統合し誕生いたしました。BPO(Business Process Outsourcing)のプロフェッショナルとしてあらゆる業種のお客さまの一般事務から情報処理、システム設計、ソフトウェア開発、コールセンター、ヘルプデスク、保健指導、採用代行などのBPOサービスを提供しています。 詳細は をご覧ください。 |
日立システムズについて
詳細は https://www.hitachi-systems.com/をご覧ください。
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