公益財団法人石橋財団|アーティゾン美術館のチケットシステム電子化における伴走型コンサルティング支援

公益財団法人石橋財団

業種
公益財団法人
導入部署・部門
運営課・ITシステム課

課題・背景

・日時指定予約制の導入から約3年で既存システムの課題が顕在化し、リプレースが必要になった
・既存システムでは展覧会パスポート(年間パスポート)の作成・電子化ができず、提供を断念
・年間パスポートの来館者ニーズが高い一方、柔軟な対応が困難なため、電子化前提でのシステム選定を検討

取り組み内容

・既存システムの分析と課題特定など、選定初期からの伴走型コンサルティング支援
・他社システムの調査と、評価基準の策定・多角的評価の可視化による意思決定サポート
・約3か月の選定期間で「やりたいこと」を明確化し、長期運用に適したシステム選定の後押し

成果

・Web/窓口双方の販売体制を両社でバックアップし、要望を反映した運用を開始
・着券確認の迅速化やレジ運用の単純化で業務負荷を軽減し、発券スピード/在庫管理も改善
・個別QR発行と入場認証の迅速化で待機時間・クレーム要因を解消

今後の取り組み

・チケットの表示方法の改善(スマホでの表示操作のわかりやすさ向上)
・複数券種購入時の確認運用の見直し(学生証提示要否の判断改善)
・現場要望への迅速な改善継続(運用しながら課題を洗い出し、繰り返し対応)

目次

    背景・概要・課題:
    チケットシステム刷新を検討した背景を教えてください。

    当館は1952年に創設されたブリヂストン美術館を前身とし、2020年1月に開館しました。

    新たに日時指定予約制を導入し約3年が経過したころ、さまざまな課題が浮き彫りになってきたため、チケットシステム自体のリプレースを検討していました。

    その際の最大の焦点は展覧会パスポート(年間パスポート)の電子化です。

    開館当初は、展覧会パスポート(年間パスポート)のサービスを提供しておらず、当時利用していたシステムも展覧会パスポート(年間パスポート)の作成には対応していませんでした。

    しかし、来館者からのニーズが高く、お客さまの要望に応えるためには、既存のシステムでは柔軟な対応が難しいと判断し、パーソルビジネスプロセスデザインのコンサルティング支援のもと、チケットシステムの刷新・電子化のための具体的なシステム選定を進めることになりました。


    システム選定のプロセスとパーソルビジネスプロセスデザインの支援について教えてください。

    システム選定においては20社を超える企業にお声がけし、詳細調査レポートの対象は12~13社に絞り込み、最終的に2社まで選定したうえでロココ社のチケッティングシステム「tike-uke(チケウケ)」を採択しました。

    決定要因としては、想定規模に対するランニングコストの妥当性、会社としての信頼性、そして将来的な施策拡張を見据えたカスタマイズ開発ができるという柔軟性の3つです。

    それに加え、選定期間の約3か月で、「チケットシステムのリプレースを契機にやりたいこと」が明確化したため、長期運用で対応可能なシステムという観点を重視しました。

    パーソルビジネスプロセスデザインには、システム選定において既存システムの分析や課題の特定といった初期段階から、他社システムに関する調査をともに行っていただきました。

    多角的な視点による評価基準の設定と、細かな評価の視覚化で、意思決定の場面をサポートしていただき助かりました。


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    導入・開発における評価と導入後の変化:
    システム導入・開発プロセスにおいての課題と課題解決プロセスの評価を教えてください。

    当館のトーン&マナーに則したデザイン要件のすり合わせや調整が課題でした。

    館内のクリエイティブチームのレビューを経て、色調・余白・レスポンシブ挙動(スマホ/PC)など微細なニュアンスまで何度も調整を重ねました。

    その過程で、パーソルビジネスプロセスデザインには、私たちとロココ社の間で要件整理や粒度調整など、三者間の認識を高度に揃える役割を担っていただきました。

    具体的にはデザインの修正コメントを集約し、HTMLの素案化と再現可能性の検証という工程の中で、公式サイトやECサイトのトーン&マナーを事前に調査したうえで、適合色のリストアップから合意形成までをサポートしてくださいました。

    結果的に、ロココ社の高い実装力を期待した仕様かつ当館らしさを損なわないデザインとすることができました。


    導入後のシステム運用および現場運営についての評価を教えてください。

    事前にリサーチをしてくださっていたこともあり、私たちが要望としてお伝えしていた点が具現化されており、Webと窓口の両軸のチケット販売において、ロココ社とパーソルビジネスプロセスデザインの両社でしっかりとバックアップ体制を整えてくださったので、安心でした。

    管理・設定面では、機能が豊富であるがゆえにチケットの作成手順が増え習熟までには時間がかかるところはあります。

    一方で、従来は実際に利用する本番環境でしか試せなかった作業が、テスト環境で安全に検証できるようになった点はありがたいです。

    運用面に関しては、業務負荷が改善されたと感じています。

    着券確認が迅速になったため、入場確認・待機時間の短縮につながっています。

    また、レジ運用に関しては以前よりも単純化されたことにより、発券スピードが向上しました。

    さらに、以前は展覧会パスポート(年間パスポート)の在庫数が合わなくなってしまうこともあったのですが、在庫管理の観点でも改善されました。

    運用していく中で、実際に利用し始めたからこその気づきもあるため、現場からの多様な要望を取り込むほど項目が増えて、操作は複雑になるのですが、そういった現場からの要望に対しての反応速度は速く、改善を繰り返して対応いただいております。


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    実際に来館されるお客さまの声はいかがですか?

    個別QRが発行できるようになったことや入場認証が迅速になった点が良いと感じています。

    以前は、複数人の購入でもQRが「1枚」で管理されていましたが、現在は人数分の「個別QR」で発行できるため、時間変更にも柔軟に対応できるようになり、クレームの要因となりうる課題が解決されました。

    入場認証に関しては、ゲートを廃止し着券の手続きが迅速になったため、お客さまの入場にかかっていた時間が軽減されました。

    ただ、お客さまの中には、現在の携帯の画面をスワイプしてチケットを表示する方法に慣れていない方がいらっしゃる点や、学生・一般などの複数券種のチケットをまとめて購入した場合に学生証の提示が必要か否かの判断がしづらいといった点で「チケットの表示方法」に関する改善の余地はあると考えています。

    今後もともに検討を重ねていただけると嬉しいです。


    パーソルビジネスプロセスデザインへの評価と今後の期待:
    運用においてパーソルビジネスプロセスデザインへの評価と今後の期待があれば教えてください。

    全ての業務に関わって館内での合意形成に貢献いただいたという印象です。

    今回のチケットシステムのリプレースは、IT・広報・クリエイティブチーム・運営など、館内でもさまざまな部門が関わっておりました。

    そのため、私たちだけで館内の関係部門を取りまとめるのは難しい場面もあったのですが、それぞれの部門に合わせて会話をしてくださったのでスムーズな合意形成だったと感じております。

    また、プロジェクト管理面では、全体スケジュールを精緻に統括していただきました。

    部門ごとに論点を切り分け、それぞれの要望の率直な意向を確認することで、導入までの道筋も整えていただいたと感じています。

    最終合意の遅延や仕様・こだわりに伴うスケジュールのズレを吸収し、最終的なローンチ前の約4か月間の難しい調整の局面も乗り切ることができたので、感謝しています。

    今後は、今回のリプレースによって取得可能になったデータの活用を通じて、運営の最適化を進めていきたいと考えております。


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    お客様プロフィール

    公益財団法人石橋財団 アーティゾン美術館

    公益財団法人石橋財団 アーティゾン美術館は、1952年に創設されたブリヂストン美術館を前身とし、2020年1月18日に開館しました。旧美術館と同じ東京・京橋の地に、約2倍の展示面積と最新の設備を伴い、古代美術、印象派、日本の近世美術、日本近代洋画、20世紀美術、そして現代美術まで視野を広げ、美術の多彩な楽しみを提供します。

     
    取引先 運営課:鈴木様
    ITシステム課:川嵜様
    利用サービス 伴走型コンサルティング支援

    現場伴走型CX/DXコンサルティングサービス

    テクノロジー・ビジネスプロセスの知見・ノウハウを駆使し、効率的な業務プロセスを構築。
    DX課題をプロジェクト目標の達成までご支援します。

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