営業プロセス見える化マネジメント|属人化を解消する秘訣とは?

営業プロセス見える化マネジメント|属人化を解消する秘訣とは?
営業プロセスを「見える化」し、的確なマネジメントを行うことは、いまや多くの企業にとって避けて通れない課題です。ところが、実際には属人化が進み、ノウハウの共有がままならない現場も少なくありません。
本記事では、営業プロセスの見える化を通じた属人化の解消から、データ活用を通じて得られる想定効果まで一気にご紹介します。営業プロセス再構築やマネジメント改革に踏み出したいと考える営業責任者の方は、ぜひ最後までご一読ください。

目次

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    営業組織を成功に導く「プロセスの見える化」とマネジメントの要点

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    営業プロセスをきちんと把握し、それを見える化することは、組織全体のパフォーマンスを底上げするうえで非常に重要です。
    まずは営業プロセスの見える化を行うにあたり、どこからはじめればよいのか、何ができるようになるのかをご紹介いたします。


    現状把握から始める営業組織の課題抽出

    まず大切なのは、いまの営業フローを正しく理解することです。
    各担当者がどのようなステップを踏み、見込客を獲得から契約まで進めているのかを正確にヒアリングやデータ分析で洗い出します。
    例えば顧客対応の手順が曖昧であれば、そこに属人化による不透明な部分が潜んでいる可能性があります。
    課題を明らかにすることで、具体的にどの部分を見える化し、どうマネジメントすれば効率が上がるのかを見極めるのです。


    「見える化」がもたらす生産性向上の仕組み

    営業組織で情報を共有しやすい形に落とし込むと、担当者同士の連携が加速し、上司も必要なタイミングで的確にアドバイスを提供できるようになります。
    例えば、商談の進捗状況を可視化することで、次のアクションを即座に判断でき、顧客が抱える課題も早めに発見しやすくなります。
    データを集約・整理して、誰がどれだけ成果を上げ、どのような要素が結果に影響を与えているのかを見える化すれば、再現性の高い成功パターンを組織全体に展開しやすくなるのです。


    属人化を解消する営業プロセスの「見える化」とマネジメント施策

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    属人化とは、一部のメンバーに頼りきって業務を回してしまう状態を指します。
    これは短期的には効率よく見えても、担当者不在になると一気に勢いを失ってしまうリスクが伴います。
    この章では、属人化が起こる原因と、解消する方法についてご紹介します。


    なぜ属人化が起こるのか?

    属人化は特定のベテランやエースが長期間にわたって高い成果を上げたために起こることが多いです。
    しかし、そこに依存しすぎると、新たな人材が育ちづらくなり、ノウハウの蓄積も進みません。
    結果的に組織全体の成長が妨げられる危険性があります。
    このリスクを防ぐには、誰が担当しても腑に落ちる営業プロセスやマニュアルを作り、万一の離脱や異動があってもスムーズに業務を引き継げるようにすることが大切です。
    組織としては、どのスキルセットが欠けているのか、どの部分に注力すれば成果につながりやすいかをつかみやすくなります。


    プロセスの「標準化」がポイント

    属人化を解消する具体策としては、営業プロセスを「標準化」することが第一のステップとして挙げられます。
    どのような順序やタイミングで顧客アプローチを行い、何をもって成功と定義するかを明文化すると、担当者それぞれのやり方の差を減らせます。


    ツール導入と適切な運用

    さらにSFA(Sales Force Automation)などのツールを活用すれば、データの入力や進捗管理を自動化し、見える化した数値を根拠にしたマネジメントを実行することが可能になります。
    データ活用については次の章で詳しくご紹介します。


    データ活用で強化する営業プロセスの「見える化」とマネジメント

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    営業活動におけるデータは、顧客とのやり取りや商談情報、受注率、訪問頻度など多岐にわたります。
    これらを一元的に収集し、可視化したうえで分析することで、優先順位の高い顧客や最適な攻め方を具体的に把握できます。
    結果として、担当者が迷わずに行動でき、管理者側もより的確にフォローを行える体制が整うのです。
    データを活用することで、再現性の高い営業プロセスを確立し、マネジメントの精度を一段と上げることができます。
    この章では、営業データを活用するために必要な要素についてご紹介します。


    KPI設定とモニタリング

    営業目標をより達成しやすくするには、適切なKPI(重要業績評価指標)を設定する必要があります。
    たとえば「月間新規商談数」や「クロージング率」など、行動指標と成果指標の両面を設定することが大切です。
    あわせて、設定したKPIを定期的にモニタリングする仕組みを用意すれば、目標からどれだけ乖離しているのか、どの部分に修正が必要かをすぐに判断できるため、継続的な改善が期待できるでしょう。
    このモニタリングの仕組みを作るには、営業活動のデータを普段から入力・蓄積するための基盤を整備することがとても重要です。


    データを施策に生かすPDCAサイクル

    KPIを設定しただけで満足してしまうと、組織としてそこから先のアクションが弱体化しがちです。
    そこで必要になるのが、情報の共有とPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルをしっかり回す仕組みです。
    定期的なミーティングやオンライン管理ツールを活用して、営業とマネジメントの双方が進捗を一緒に確認する体制を作ることが効果的です。
    営業活動データは入力・蓄積するだけで終わらせず、その先の施策に生かしPDCAサイクルを回すことで初めて意味のあるものになります。
    こうした取り組みが重なることで、各担当者の課題が明確になり、最終的には成果の底上げにつながります。


    導入事例で学ぶ営業プロセス「見える化」とマネジメントの実践

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    営業プロセスの見える化により生まれるメリットは、実際の事例を通じて確認するとわかりやすいです。
    この章では、パーソルビジネスプロセスデザインがご支援した事例をご紹介いたします。
    SaaS系企業A社様のライセンス更新部門では、営業支援運用フローの属人化により組織として品質担保ができていない、営業ナレッジ共有の仕組みもない、よって各営業担当が提案などコア業務の工数をなかなか創出できないという課題がありました。
    弊社からは、業務フローチャートの作成や進捗状況の定義化、ステータス管理を導入して案件進捗の見える化をご支援。
    営業のリソース不足に対する実行支援に加え、提案資料の共通フォーマット化や育成研修カリキュラム・マニュアル作成などの属人化防止施策を実施。

    その結果、案件対応期日の完遂率が約20%向上したことに加え、営業担当の提案の質が向上し、エンドユーザー満足度の向上にもつながったのです。


    まとめ

    ここまで見てきたように、営業プロセスを可視化し、マネジメントの指標を整えることは、属人化の解消や組織力の底上げにつながります。
    しかし、実際に導入してみようとすると、ツール選定から定着支援まで考えるべき要素が多く、大変だと感じられるかもしれません。
    そこで、ノウハウを持つ専門家や伴走型のコンサルティングを適切に活用することが重要になります。
    スムーズな導入と確実な成果を目指し、最終的には見える化とマネジメント強化のメリットを最大限に活かしましょう。
    パーソルビジネスプロセスデザインでは、約20年にわたる営業組織のご支援実績をベースとした伴走型支援サービスを提供しております。

    お気軽にご相談ください。


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