取材対象者:
株式会社NTTデータ 第三金融事業本部 e-ビジネス事業部
e-ビジネス営業統括部 統括部長 今 様 (写真中央)
e-ビジネス営業統括部 カスタマバリューセールス担当 課長 関 様 (写真左)
e-ビジネス営業統括部 カスタマバリューセールス担当 主任 森井 様 (写真右)
業務が属人化。非効率が多く、残業やフラストレーションに……
株式会社NTTデータ 第三金融事業本部
e-ビジネス事業部 e-ビジネス営業統括部 統括部長
今 直之 様
――皆様がいる第三金融事業本部では、銀行向けのサービスを展開されているとか。
今:はい。『ANSER』というサービスなのですが、簡単に言えば銀行様にシステムのパッケージをご提供しています。多くの銀行様がユーザーに提供している「〇〇バンキングサービス」といったものの裏側で動いているイメージですね。
――なるほど。では、お客様である銀行によって色々とカスタマイズをされて?
関:そうですね。ですので、お客様ごとに私たち営業が担当としてついて、個別に対応させていただいています。
――そのような活動のなかで、何か課題があったとか。
今:ええ、昨今では「人手不足」や「デジタル化の推進」などで銀行様も非対面のサービスを充実させようとしていますし期待値も高くなっていました。そうなると、一つ一つの提案の難度や、かけていく営業パワーも高めないといけないわけです。
――リソースが必要になってきそうですね。
関:人も増やしてはいるんですが、じゃあ人数が倍になったら全員の工数が半分になるかといえば、なかなかそうはなりません。この組織は古くからの歴史がありますので、属人化が起きてしまうとか、新人がなかなか立ち上がらないという課題もありました。
――属人化は多くの企業が抱える課題ですよね。具体的に御社の現場ではどういった事象がありましたか?
森井:私は2020年の8月に中途で入社したんですが、入社の手続きに時間を要していたり、業務をするうえで知りたい情報がどこにまとまっているかが分かりにくい状態だったりしまして。
――情報が分散しているような感じですか。
森井:ええ。組織が大きいですしジョブローテーションも早いので、業務において「誰に何をお願いすべきなのか」が分かりにくくなっているように思いました。仕事がなかなか先に進みにくかったりして、焦りを感じましたね。
――結果として何か不具合が起きたりしましたか?
森井:やっぱり仕事が滞留してしまいましたので、余計な残業に繋がったりもしていたと思います。あとは、仕事がスムーズに進まないことで現場のフラストレーションに繋がっているようにも感じました。
――じゃあ、現場の皆さんが同じような不満を感じていたわけですか。
森井:そうですね。“課題を洗い出す集まり”みたいなのもあったんですけど、そういった場でも皆が同じことを言っていましたね。特に中途で入った人は気づきやすかったのか「こういうところは改善の余地があるよね」って同様の意見が出ていました。
株式会社NTTデータ 第三金融事業本部
e-ビジネス事業部 e-ビジネス営業統括部 カスタマバリューセールス担当
森井 なぎさ 様
現場が主体になっても難しく、評判の良かったパーソルを起用
――そういった課題があるなかで、何か対策は取られていたのでしょうか。
関:実は昔、コンサルティング会社に入ってもらって、現場のメンバーからヒアリングしたうえで提案を出してもらったりしたんですよ。でも結局現場の実態はあんまり変わらなかったっていう経緯がありまして。ヒアリングだけでは現場が見えなかったんじゃないかと……。
――そうだったんですね。では、現場が主体となって何かすることはありましたか?
森井:資料や情報の検索に関して、「こういうツールを使っているよ」とか「この件についてはあの人が詳しいよ」といった情報共有はされていましたけど、正直なところ、根本的な解決には至っていませんでしたね。
――現場が主体になって解決するのは難しかったんでしょうか。
今:やっぱり担当者が長く同じ業務をやっていると、思考として“現在の延長線上”で考えてしまうので、新たな課題の発見が難しいんですよね。それに、構造的にリソースが不足していたせいで対策も中途半端な形でしかやり切れない感じでした。
――なるほど。「第三者視点」で、かつ「専任」としてやり切る必要があったわけですね。
今:おっしゃる通りですね。ノウハウを持った方に来ていただいて、一緒に業務をしながら業務改善も同時進行でやっていただくような形が理想だなと思いました。
――それで、どうされたんですか?
関:同じ事業部の中にある別の部署にパーソルビジネスプロセスデザインが入っていまして。そこで評判が良かったので、営業の方をご紹介いただいて我々の課題を相談してみたところ、「対応できますよ。やってみましょうか」という流れになりました。
――そんな経緯でしたか。
関:最初は営業活動をそのままアウトソーシングできるかな、と思って相談をしにいったんですけど、話を伺っていくとそれだけじゃなくて「業務改善」とか「仕組みの構築」などもやっていただけそうだし、実績もあるということでお願いしました。
――では他社と比較するなどはなく、全くの新規で活用いただいたと。
関:ええ、正直なところ他社と比較しているような余裕もなくて(笑) まあ、既に実績も聞いていましたので間違いないだろうと思いました。それでまずは2名の方に現場に来ていただきましたね。実際に顧客先をともに回りながら仕事をしてもらって。
株式会社NTTデータ 第三金融事業本部
e-ビジネス事業部 e-ビジネス営業統括部 カスタマバリューセールス担当 課長
関 聡 様
50件の業務フローを可視化し、新人の立ち上がり期間は60%短縮
――2名が伺ってから、まず何に着手したのでしょうか。
関:まずは社員が新しく入社する時の手続きですね。入社手続きは、ものすごく複雑だったにも関わらず1回やったら終わってしまうので、ノウハウとして何も残っていなかった。それを全て形に残していってもらいました。
――レポートによれば、立ち上がり期間が支援前と比べると60%短縮したようですね。
関:新しく入社する人の手続きがだいぶクリアになりましたね。他にも、我々と同じようにお客様の担当をしていただきながら、業務のボトルネックがあればそれを記録に残していただきました。それと、異動や担当変更時などの引き継ぎについても必要な情報やフォーマットを整理していただいて。
――各種マニュアルだけでなく、これまで50件の業務フローが可視化されたとか。
関:そうですね。業務の流れを明らかにしていただいたので、「できるだけ無駄な時間をなくす」っていうところは変わってきたと思います。
――では、ラクになっていった感じでしょうか?
森井:ラクになったというより、「忙しくならずに済んだ」という感じです。会社としては私が入社した時よりも業績が拡大したり提案の幅も広がったりと、ビジネス環境も変化しているので、もっと忙しくなっているはずなんですよね。
――本来なら、どんどん業務負荷は上がってきている。
森井:ええ。ただ、それと同時にパーソルビジネスプロセスデザインにも支援いただくようになって1年半近く経っていまして。その間、業務の負荷が著しく上がっている感覚があまりないので、「かなり貢献していただいているんだな」という感じです。
――なるほど。いなかったら大変だったぞ、という感じですか。
森井:まさに。もしいらっしゃらなかったら今の業務量では大変でしたね。私は入社してもう5年ですけど、同じ仕事を私がやるよりもパーソルビジネスプロセスデザインがやった方が早いんじゃないでしょうか(笑)本当にすごくありがたいなと。
――営業工数の巻き取りや、業務フローの可視化で貢献できているようで良かったです。では、これから望まれることなどをお聞かせください。
今:パーソルビジネスプロセスデザインには多くの業務実績があるので、それに基づいた豊富な知見をお持ちだと思うんです。そういった知見を踏まえて、今後も私たちに合ったベストプラクティスをご紹介いただきたいですね。
――もっともっと提案をしていただきたいと。
今:はい。それらを現場で推進していくことで、お客様により良い提案をお持ちできるようになるため、さらなる業務変革を進めて営業組織を強化していきたいなと思っています。
――承知しました。今後もお手伝いさせてください。ありがとうございました!
お客様プロフィール
株式会社NTTデータ
官公庁や金融機関など多様な分野にITサービスを提供する、国内最大級のSIerであるNTTデータ様。システム構築から運用までを担い、デジタル技術とコンサルティングを掛け合わせた価値創出が大きな強みです。50ヵ国以上で事業を展開しながら、“持続可能な社会づくり”にも貢献されています。
担当者コメント
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社
ビジネストランスフォーメーション事業本部
セールストランスフォーメーション統括部
セールスイネーブルメント部
プロジェクトリーダー 平塚 敦
ご支援させていただいている弊社だからこそ見えてくる外部目線と、現場で伴走支援をすることで見えてくる内部目線の双方を意識し、我々にしかできないご支援を目指し日々業務を行っております。今後さらに良い環境や成果をつくり、NTTデータ社員様も我々自身も今以上に「はらたくを楽しめる環境」になるよう努めてまいります。
担当者コメント
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社
ビジネストランスフォーメーション事業本部
セールストランスフォーメーション統括部
セールスイネーブルメント部
マネジャー 島田 裕斗
NTTデータ様の中でも、非常に重要な役割を担われている金融領域でのご支援に入らせていただいていること、弊社としても誇りに思っております。お客様がより有意義な営業活動を行え、少しでも組織としての生産性や成果が最大化されるよう、プロジェクトチーム一丸となってご支援させていただきます。現場起点で伴走させていただく中で、より解像度高く我々ができることを模索し、今後も精一杯努めてまいります。