会社にとって、社員の労働時間を正確に把握することは重要です。タイムカード等の自主申告方法では、勤務開始と終了時刻の記録が社員任せとなるため、客観性に欠けます。そこで有効となる方法が、PCログを活用した勤怠管理です。
今回は、PCログによる勤怠管理の方法と、活用にあたり気を付けるべき点について紹介します。コンプライアンスが重視される中、会社に向けられる世間の目は一層厳しくなっています。過重労働やサービス残業の実態を突き止め、正確な勤怠管理を行うためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
投稿日:2021年8月2日 更新日:
会社にとって、社員の労働時間を正確に把握することは重要です。タイムカード等の自主申告方法では、勤務開始と終了時刻の記録が社員任せとなるため、客観性に欠けます。そこで有効となる方法が、PCログを活用した勤怠管理です。
今回は、PCログによる勤怠管理の方法と、活用にあたり気を付けるべき点について紹介します。コンプライアンスが重視される中、会社に向けられる世間の目は一層厳しくなっています。過重労働やサービス残業の実態を突き止め、正確な勤怠管理を行うためにも、ぜひ参考にしてください。
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テレワークでは、従業員が目の届かない場所で業務を行うため、従来の「顔を合わせる」管理が通用しません。これにより、休憩と業務の境界が曖昧になり、過度な長時間労働や、逆に中抜けによる過小申告などの問題が起きやすくなっています。
テレワーク環境は、企業の情報セキュリティに新たな脅威をもたらします。操作ログを記録し「誰がいつ何をしたか」を明確にすることは、不正行為への強力な抑止力となります。また、万が一情報漏洩が発生した際にも、PCログは客観的な事実を示す重要な証拠能力を持ち、迅速な原因究明と事後調査を可能にします。セキュリティリスクを低減し、組織の信頼を守るためには、詳細なログ管理体制の確立が不可欠です。
近年、働き方改革関連法によって、全ての企業に対し、客観的な方法による労働時間の把握が義務付けられました。自己申告だけでは不十分とみなされるケースも多く、PCログのような客観的な記録を残すことは、企業のコンプライアンス遵守と法的リスク回避の両面で極めて重要です。
労働基準監督署による調査や未払い残業代請求への対応においても、客観的な労働時間の記録は重要な証拠となります。テレワーク環境では従業員の勤務実態を把握しにくいため、PCログを活用した労働時間管理体制の整備が、企業に求められています。
PCログとは、パソコンの使用状況を記録したデータのことです。該当する主な項目については、下記の通りです。
PCログを分析すれば、いつ・誰が・どのようにパソコンを使用したのかが詳しく分かります。社内ネットワークに不具合があった場合は、PCログで原因となった端末や操作を特定することが可能です。
情報漏洩が起きた場合は、外部サイトへの書き込みや該当ファイルの印刷状況を確認して、必要な対応をとることができます。情報のデジタル化が進展する中、PCログの取得・活用が注目を集めています。
PCログはデスクワーク主体の職場において、勤怠管理に使用することが可能です。厚生労働省が定める事業主向けのガイドラインでは、労働時間を把握する方法として、タイムカード・ICカード・パソコンの使用時間の記録(PCログ)が挙げられており、PCログを日々の勤怠として採用している企業が最も多くなっています。
(出典:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」/https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000187488.pdf)
ちなみに、2006年にはPCログが労働時間を証明したという事例もあります。社員が会社を過重労働で告訴した当事件は、タイムカードが運用されていないケースで、PCログが決め手となり原告の訴えが認められました。
サービス残業や過重労働などが疑われ労働基準監督署が調査に入る場合、勤怠データと実態に乖離がないかを確認するために、PCログの提出を求めるケースが増えています。PCログは、不正を見分ける判断材料の一つです。
PCログの取得は、会社と社員の双方にメリットをもたらします。近年広まったテレワークでは、「社員の管理が難しい」といった声を耳にします。しかし、PCログを運用すれば勤怠面の悩みは軽減される可能性があります。
ここからは、PCログを取得する代表的なメリットを2つ紹介します。
PCログを取得すれば、社員が一日何時間働いているのかを客観的に把握できます。「業務開始時にパソコンの電源を入れること・業務終了時にパソコンの電源を切ること」をルール化することで、パソコンの動いている時間を社員の労働時間とすることが可能です。
さらに、PCログで勤怠管理をすると、会社に隠れて残業をする「サービス残業」を早期に発見できます。タイムカードの打刻が9時~18時にもかかわらず、21時までパソコンが動いていれば、18時に退勤していない証拠です。
こと、テレワーク勤務においては、上司の目が届かないこともあり、労働時間があいまいになりがちですが、PCログを活用すれば正確に状況を把握できます。
自主申告で勤怠管理を行う職場では、打刻忘れや日報などを書き忘れてしまった場合に、労働時間を把握する術がありません。しかし、PCログは自動で記録が残るため、パソコンの電源を切った時刻を退勤時刻とすることが可能です。
また、多くの会社で使用されている勤怠管理システムは、打刻修正の機能があります。退勤の打刻後に残業が発生した場合に役立つものの、労働時間の改ざんなどに使われないとも限りません。
PCログで勤怠管理を行っていることを社員に周知すれば、不正行為の抑止に繋がります。会社として社員に法令遵守の取り組みを示すことができるため、社員との信頼関係も向上します。
PCログの活用は、単に従業員を監視するためのものではありません。例えば、深夜までのPC操作を検知することで、管理者が従業員の隠れた長時間労働や疲弊にいち早く気づくことができます。
テレワーク環境では、オフィス勤務と比べて従業員の勤務実態や体調変化を把握しにくくなるため、客観的なデータによる状況確認が重要です。PCログを活用することで、長時間労働の兆候や休憩不足などのリスクを早期に発見し、適切なフォローにつなげることができます。
適切な可視化を行うことで、頑張りすぎている社員の健康を守り、メンタルヘルスの悪化を未然に防ぐといった「ポジティブな守り」としての運用が可能です。従業員の健康維持と働きやすい職場環境づくりの観点からも、PCログは重要な役割を果たします。
PCログを勤怠管理に活用する上で、管理者は下記のポイントに気を付ける必要があります。
正しい知識を持ってこそ、PCログのメリットを最大限に活かせるでしょう。最後に、上記の項目についてそれぞれ詳しく解説します。
PCログ運用に伴うルールが守られていない場合は、管理者が正確な労働時間を把握することができません。社員が業務を終了しても、パソコンを切らなければ「勤務扱い」となります。
業務開始と同時にパソコンの電源を入れたとしても、すぐ仕事にとりかからなければ意味がありません。パソコンの電源を入れた直後に休憩を取った時間は「労働時間」とはみなされません。
PCログを勤怠とする場合の運用初期は、特にルールが守られているかをこまめに確認する必要があります。時間帯によってはスリープモードを業務終了とみなすなど、ルールの整備も欠かせません。
PCログを活用した勤怠管理は、社員の数だけログが必要となるため、PCログ収集アプリを使わない場合、PCログ収集と管理に大変手間がかかります。既存の勤怠管理システムがログに対応していない場合、タイムカードやICカードによる勤怠データとの照合作業も必要です。毎月の勤怠締めに追われる職場では、より忙しくなってしまう可能性があるでしょう。
PCログによる勤怠管理を効率化する方法として、ログ管理システムの導入が有効です。社員のログを自動で収集・保存できるだけでなく、不正行為に対するアラート機能も備えています。管理者へ定期報告するレポート機能もあり、オフィス勤務だけでなく、テレワーク勤務でも大いに役立ちます。
市場には多種多様なログ管理ツールが存在します。単に安価なものを選ぶのではなく、自社の課題を解決できるものを選ぶことが大切です。
ログ管理ツールは、勤怠管理の適正化やコンプライアンス対応、セキュリティ対策など、導入目的によって求められる機能が異なります。自社の運用方針や管理体制を踏まえた上で、最適なツールを選定しましょう。
必要な機能(ウェブ閲覧履歴、アプリケーション利用状況など)が網羅されているかを確認しましょう。ただし、多機能な製品ほど導入・運用コストが高くなる傾向があります。
また、ログ取得による端末への負荷や管理者の運用工数も考慮する必要があります。機能が豊富であっても、現場で活用できなければ十分な効果は得られません。
多機能すぎるとコスト高や端末負荷の原因になるため、運用スタイルに合ったバランスの良いツール選定が求められます。
セキュリティ対策を主目的とするのか、勤怠管理の効率化を主目的とするのかで選ぶべきツールは異なります。情報漏洩対策に強みを持つツールもあれば、勤怠管理や労働時間の可視化に特化したツールもあります。
導入目的を明確にした上で、必要な機能を備えたツールを比較検討することが重要です。
レポート機能の使いやすさや、既存の勤怠システムとの連携性なども重要な比較ポイントとなります。導入後の運用負荷も含めて総合的に判断しましょう。
メリットは客観的な勤怠把握と不正防止、デメリットは運用負荷と実態乖離のリスクです。PCの稼働ログにより労働時間を可視化できる一方、電源の切り忘れや待機時間も含まれるため実態とのズレが生じる可能性があります。適切な運用ルールが重要です。
労働時間の曖昧化が最大の課題です。テレワークでは管理者の目が届きにくく、長時間労働や中抜けなどの把握が困難になります。自己申告だけでは正確性に欠けるため、客観的に記録できる仕組みが求められます。
デスクワーク主体の職場では有効に活用できます。ガイドラインでもPC使用時間は客観的な労働時間把握手段とされており、打刻情報の補完や実態確認として多くの企業で採用されています。
運用ルールの明確化と正確性の担保が重要です。PCの電源状態だけでは実際の業務時間と乖離する可能性があるため、スリープや休憩の扱いを定義する必要があります。加えて、ログ収集の手間も考慮が必要です。
導入目的と運用負荷のバランスが重要です。勤怠管理かセキュリティ対策かを明確にし、必要機能やコスト、既存システムとの連携性を比較検討します。
MITERAS仕事可視化は労務管理に特化し、従業員へ配慮したログ管理ツールです。詳細は以下で確認ください。
ホワイトな就業環境整備の第一歩は、正確な勤怠管理を行うことです。
PCログを使った勤怠管理には、具体的な仕事時間が把握できることや、日報の書き忘れや勤怠データの改ざんを防げるメリットもあります。
ただし、業務終了と同時にパソコンの電源を切らなければ勤務扱いとなってしまうため、注意が必要です。手間のかかるログ収集を効率化するためには、PCログ管理システムの導入がおすすめです。PCログ管理システム・業務可視化ツールなら、ぜひ「MITERAS仕事可視化」をご利用ください。

監修:MITERAS部
「ホワイトなはたらき方を実現」する労務管理ツール【MITERAS仕事可視化】の担当者によるコラムです。MITERAS仕事可視化は、社員のPC利用の有無、アプリ使用状況などを可視化。勤怠データとPC稼働ログの突合で、法令遵守・はたらき方の見直しを推進できます。当コラムでは、理想の働き方改革実現のポイントから、日常業務の効率化のご提案まで、人事労務のためのお役立ち情報をご紹介します。