会議お役立ちコラム

良い会議を実現するためのTipsをお届け。

会議お役立ちコラム

経営会議のあるべき姿

投稿日:2023年7月20日

コラム記事

1. 経営会議を成功させるための要素とは?

経営会議の成功には、効果的な運営と実効性のある意思決定が不可欠です。
また、経営会議の設計には、目的ごとに会議のあり方や実施方法を把握し、会議の種別を分ける必要があります。
経営会議の種別としては、意思決定、業績関連、アイデア出しの3つがあることを認識する必要があり、参加者はこれらの種別を認識して同じ方向に向かって議論を行う必要があります。
さらに良い会議の要素としては、明確な目的と内容の設定、会議前の準備、会議当日の論点に集中した議論、そして会議後のネクストアクションが挙げられます。
経営会議の運営ステップでは、会議体の設計と事前準備が重要であり、会議の目的決めやアジェンダの整理、参加者や役割の決定、日程調整なども行う必要があります。
これらのステップを徹底的に運用することで、経営会議の生産性向上が図られます。

2. 経営会議の運営を成功に導くポイント

経営会議は企業の方向性や成長に重要な影響を与える場です。
そのため、効果的な運営と実効性のある意思決定を行うことが不可欠です。
従って幹部が集まって単に議論を重ねればいいというわけではなく、会議そのものに設計が必要です。

2-1. 経営会議設計

経営会議は、目的ごとに会議のあり方や実施方法などが異なるため何を目的にするのかを把握してから会議体の設計を行うことが必要です。

2-2. 経営会議の種別

経営会議は意思決定、業績関連、議論の3つの種類に分けられます。

  • 意思決定

    この種別では、重要な事項や会社経営に関わる重要な決定を行います。
    会議のアジェンダは参加者が承認または非承認を目的として、重要な方針や企業買収、規定の変更、人事など様々な項目で構成されます。
  • 業績関連

    ここでは、事業の進捗状況や業績のモニタリングが行われます。
    経営陣は予算通りに進捗しているかの状況把握や事業のリスク、顧客獲得などの情報を共有し、さまざまな施策を議論します。
  • アイデア出し(議論)

    ここでは中長期的な目標や新たに検討が必要な事項について議論を行い、方向性を決めます。
    参加者全員が知恵を出し合い、新たな事業アイデアの創出や短期的な問題・課題への対応方針を検討します。

このように経営会議を運営するにあたっては、3つの種別があります。
参加者はこの3つについて認識を深める必要があります。
種別によって発言の内容も変わるため、参加者が同じ方向に向かっている認識を持った中で意思決定のための議論を行うことも必要です。
その結果、経営会議は高い成果を上げるための場となり得ます。

3. 良い会議とはどのようなものか?

良い会議とは、よい議論を行い、適切な結論を出し、それらを実行することが重要です。
ここでは効果的な会議の運営と成功の秘訣について探っていきます。

  • 会議設定

    まず、会議の目的と内容を明確に設定することが重要です。
    目的や問題点を事前にすり合わせ、論点を明確化することで、参加者全員が同じ方向性を向くことができます。
    また、意見の可視化を行うことで、参加者間の意見交換を促し、より具体的な議論を行うことができます。
  • 会議前

    会議前の準備は会議の成功において重要な要素です。
    アジェンダの起案の質を高めることで、参加者が議題についてより理解を深めることができます。
    また、事前確認を通じて、報告や議論の必要性のないアジェンダを会議前に終わらせることで、議論に時間を割くことができます。
    会議前に参加者の意見を可視化することで、論点を明確にし、より生産的な議論が行えるようにします。
  • 会議当日

    会議当日は論点に集中した議論を行うことが求められます。
    参加者全員がアジェンダに沿って意見を交換し、適切な結論を導き出すことが目標です。
    円滑な議論のために、積極的なコミュニケーションやアイデアの共有も不可欠です。
  • 会議後

    良い会議は、会議後のネクストアクションも重要です。
    会議の結果を次のアクションにつなげ、実行することが重要です。
    従って議論や結論を整理し、ネクストアクションを明確に定めることが必要です。
    会議で議論された内容が成果につながるには、実行段階でのフォローアップが欠かせません。

良い会議は、参加者が納得し、共通の方向性を持つことが重要です。
ただ結論を出すだけではなく、会議の結果が実行に結び付き、成果につながることが求められます。
会議は事前の準備が70%、終わり方が30%で会議の成功が決まると言われるています。
効果的な会議を行うことで、組織の意思決定や業績向上に大きな貢献をすることができます。

4. 経営会議運営ステップ

経営会議運営ステップ

良い会議は、運用ルールを決めて運用を徹底することで会議の生産性向上を図ります。
経営会議は組織の意思決定や業績モニタリング、中長期的な方向性や施策に関する議論を行う重要な場です。
会議の生産性を向上させるためには、以下のステップを徹底的に運用することが重要です。

4-1. 会議体設計ステップ

  • 会議の目的を決める

    会議の目的を明確にすることが大切です。
    経営会議では経営としての意思決定、業績のモニタリングと打ち手の検討、中長期的な方向性や施策に関する議論・アイデア出しなどの目的があります。
  • アジェンダを整理

    アジェンダを整理し、論点の抜け漏れを防止することも大事な要素の一つです。
    事前に終えておく内容を抽出し、会議当日は重要なアジェンダに時間を割くことができます。
  • 頻度・参加者・役割を決める

    定期的なサイクルで会議を回すことで、準備の癖をつけることができます。
    そのために週次、隔週、月次など、定められた曜日や時間に実施することをおすすめします。
    また、参加者は必要最低限の最少人数で行い、情報共有の仕組みを整えることが重要です。
    運営する経営企画部などの事務局は、ファシリテーター、議事録作成者などの役割も明確に決めておくことがベターです
  • 日程調整を実施

    経営会議は主に半期から1年単位で事前に予定を確保することが基本です。
    経営会議参加者は社長や取締役など、多忙な場合が多いので、年間のスケジュールを早めに抑え、主要参加者の日程を抑えておくことも重要です。
    日程の作成に際しては、祝日やゴールデンウイーク、年末年始の長期の休暇にも配慮し、事前に開示を行うことが必要です。
  • 会議体の流れを決める

    アジェンダの募集、展開、実施、議事録展開、Todoの確認など、会議の流れを明確に決めておくことも必須です。

4-2. 事前準備ステップ

  • アジェンダを募集する

    会議の事前準備においては、まずは関係者からアジェンダを募集することがスタートです。
    アジェンダ申請の抜け漏れを防止するために、申請可能な人々には必ずアジェンダが届くように展開することが望ましいです。
    また、展開時には申請締め切り、資料提出期限、登壇時間などの必要な情報も明示することが重要です。
  • 起案内容を作る

    経営会議に申請する内容を検討し、資料などにまとめます。
    端的かつ可視化された内容でまとめることで、参加者全員が同じ認識を持つことができます。
  • アジェンダを申請する

    起案者はアジェンダを運営者に提出します。
    この場合、納期を厳守することも重要であることは忘れてはいけません。
  • 実施時間を決める

    アジェンダが出そろったら、各アジェンダごとに所要時間を設定する必要があります。
    説明の時間と質疑の時間を意識しながら設定する必要がありますが、内容により、どの程度の時間配分が適当かも考える必要があります。
    また、例えば説明に10分、質疑に5分といった具体的な時間設定を決める場合、想定を超えてオーバーする可能性も考慮しておくことが望ましいです。
  • 資料準備をする

    デジタル化が進む昨今は、会議ではできるだけ紙を使わずに実施することがベターです。
    必要に応じて紙資料が必要ならば準備の必要が発生します。

4-3. アジェンダの事前展開ステップ

  • 参加者に事前にアジェンダを展開する

    良い会議を実施するためには、参加者に事前に内容を展開し、会議開催までに内容を把握してもらうことが重要です。
    2営業日前までに内容を展開し、参加者が事前に内容を理解することで、自分自身の考えをまとめることができます。
  • 意見を収集する

    可能な範囲で参加者から会議前にアジェンダに関する意見や質問などのコメントを収集しておくことがベターです。
    会議は複数人が集まって意見をまとめる場ですが、事前に個々の意見や質問を把握することで会議の時間を有効に活用できます。
    また、決裁案件などは事前に承認・非承認・保留の意思を確認することで、全員が承認している案件については説明を省略し、時間を短縮することもできます。
  • アジェンダ参加時間の連絡

    経営会議では参加者以外に発表者がいる場合が多いです。
    従って事務局の対応として、事前に発表の時間を告知し、準備をしてもらうように根回しをしておくことも必要です。
    また、発表者には会議の進行次第で時間が前後する可能性を伝え、少なくとも20分前には参加できるように準備してもらうことが望ましいです。

4-4. 会議実施ステップ

  • アイスブレイク

    会議の始めにはアイスブレイクを行い、参加者全員が話しやすい雰囲気を作るよう努めることは、ファシリテーターにとって重要です。
    関係のない会話を通じて参加者がリラックスし、会議への参加意欲を高めることが出来ます。
    特にオンライン会議では注意が必要です。
  • アジェンダの全体像を共有する

    会議冒頭で当日のアジェンダの流れや内容を参加者と共有することも必要です。
    会議予定時間いっぱいまでアジェンダが詰まっているのか、時間に余裕があるのかなども事前に認識を合わせます。
    また、各議題に対して十分な議論の時間を確保するか、もしくは時間通りに進めるかの目標も合わせます。
    また、事前に意見を収集していれば、スキップしてよいアジェンダがあるかも確認します。
  • 前回までのTODOを確認する

    会議の冒頭で前回までの進捗状況を確認します。
    各担当者が進捗を報告し、会議前に進捗を確認することも有効です。
    TODOの進捗をしっかりと確認することで、会議で決まった課題や課題に関する進展状況を把握し、会議の成果を実感することができます。
  • アジェンダを発表する

    1つずつのアジェンダを順番に発表します。
    発表者が会議参加者以外の場合には、会議に参加できるように呼び入れます。
    オンライン会議の場合は待機室機能を利用して待ち時間を省き、スムーズに会議を進行させることができます。
    アジェンダが参加者に事前に共有されている場合は、説明を省略したり、ポイントを絞った発表をファシリテーターが促すことも重要です。
  • アジェンダを議論する/ゴールを確認する

    アジェンダの発表が終わったら、議論を開始します。
    多くの場合、ゴールは明確になっていますが、明確でない場合はファシリテーターがゴールを確認し、明確にしてから議論を進めます。
  • 決定事項・TODOを明確にする

    会議の場で決定事項やTODOの認識合わせを行います。
    これにより、参加者間の認識の齟齬を減らすことができます。
    また、決定事項やTODOの内容が明確になることで、会議の成果を具体的な行動につなげることができます。
  • 議事録を作成する

    会議の内容を記録するために議事録を作成します。
    議事録には会話のログや決定事項、TODOなどを記録します。
    目的に応じて逐次議事録やサマリー、重要な経緯などの形式を決めます。
    また、AI文字起こしやAI要約などの技術を活用して、議事録作成の負荷を軽減することもおすすめです。
  • 議事録を展開する

    会議後、3営業日以内に議事録を参加者に展開し、迅速なTODOの実行を促すことも大事です。
    展開に時間がかからないよう、議事録担当者は会議後即作成にかかることが必須です。

5. まとめ

経営会議の成功には、効果的な運営と実効性のある意思決定が不可欠です。
経営会議設計は目的ごとに行うことが必要で、それは意思決定、業績関連、議論の3つの種別に分けられます。
また、良い会議の要素は明確な目的設定、事前の準備、会議当日の論点集中、会議後のネクストアクションです。
経営会議の運営ステップは会議体設計と事前準備の2つで、目的設定やアジェンダ作成、参加者調整などが重要です。
適切なルールとステップを徹底することで、経営会議の生産性向上と組織の成果につながります。

TIMOmeeting

国内初! 経営会議のためのクラウドサービス

会議をデジタル化する
ミーティングマネジメントツール

TIMOmeeting
https://www.persol-bd.co.jp/service/product/timo/